カチオン(陽イオン)界面活性剤フリー、という珍しい謳い文句のトリートメント。
確かに、安全性という面で見ればカチオン界面活性剤がない=安心感につながるのはわかります。
ただし、
カチオン界面活性剤の役割は重要だから、ほとんどのトリートメントのベースとして使われているのです。
その仕事は、髪の傷んだ部分=親水性になっている部分に選択的に吸着して疎水化するということ。
疎水化することによって、シリコンをはじめ補修成分が乗っかりやすく、定着しやすい土台を作っているのです。
もし、この作用がなければ、髪の健康な部分ばかりに補修成分が定着して、質感を悪くしていくことでしょう。
実に、歪な補修効果になってしまうんですね。
このため、カチオン界面活性剤がない=ダメージ部分に優先的にトリートメント効果を乗せられないという自体がまず考えられます。
ただし、アルキル(C12,14)オキシヒドロキシプロピルアルギニンHClというアミノ酸系両性界面活性剤が、わずかに陽イオン界面活性剤のような働きをしてダメージ部にのっかる可能性はありますが。
さて、そんなトリートメントですが、ベースのセタノール、イソペンチルジオールといったあたりもそれほど安全というわけでもなければ、全体を通して有効性がめちゃくちゃ期待されるというほどでもありません。
頭皮にはメリットがありそうなエキス類も、この製品は積極的に頭皮に塗りたいと思わせない成分がベースになっていますから、
要するに、普通にカチオン界面活性剤入れればよかったのではないか。
トリートメントにカチオン界面活性剤がある意味
それは、ダメージ部を集中して補修する土台を作るということ