解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サイズ (cm)
有効成分
サブカテゴリ
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メーカー
コーセープロビジョンブランド名
米肌(MAIHADA)容量
30ml参考価格
8800円1mlあたり
293.3円JANコード
4971710492736ASIN
B08BTNQL9K発売日
2021-01-18KaisekiID
10956全成分
コーセープロビジョンの「米肌」は、醸造・発酵の知見をスキンケアに応用しているブランドです。今回紹介するのは「肌潤美白エッセンス」(医薬部外品)。有効成分にトラネキサム酸、保湿サポートとしてライスパワーNo.7-Aを配合。2019年発売で、30mL・税込8,800円と、美白美容液の中では中価格〜やや高価格帯に位置します。メーカーは“メラニンの生成を初期段階で抑え、くすみをケア”と説明していますが、薬機法的には「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」が基本表現です。ここでは、外用トラネキサム酸のエビデンス、ライスパワーの裏付け、安全性やコスパを含め、専門的な視点で解説します。
結論:「穏やかな美白予防×使いやすい感触」のバランス型。ホワイトニング指標は5点中2.9と比較的高めですが、総合点は2.12/5、成分評価1.7、コスパ2.1と辛口評価。メーカーがうたう“角層までうるおい”は、油性エモリエント(α-オレフィンオリゴマー)による感触寄与が大きく、角層水分保持の大幅改善はライスパワーNo.11の方がエビデンスが豊富です。
データ概要:総合ランク704位/672品(自社データ)、安全性3.1、ホワイトニング2.9、保湿2.5、使用感3.1、エイジング1.9、コスパ2.1。価格は約293円/mL(8,800円/30mL)。比較例として、資生堂HAKUは45gで11,000円(約244円/g)なので、本品は約20%割高です。気軽に全顔でガンガン使うより、ポイント使い向きの価格帯。
次の論点:「トラネキサム酸は塗って効くのか?」結論から言うと「有効性は中等度、刺激は少なめ、濃度と処方設計がカギ」。詳しくは後半で説明します。
1)トラネキサム酸:外用では“炎症経路からの美白”が軸。uPA/プラスミン抑制→PGE2低下→メラノサイト活性抑制という流れです。臨床報告では、5%外用で12週後にMASI低下27%、3%ハイドロキノンとほぼ同等。ただし副作用(紅斑・刺激)はTA群6%とHQ群より少なく、忍容性は高いといえます。つまり「効き目は中程度、刺激が少なく続けやすい」ポジション。
2%濃度をFranzセルで検討した試験では、促進剤入りクリームで表皮に有効濃度到達を示唆。つまり“処方設計が効力を決める”ことを裏付けます。ビタミンCやEとの併用でUV後の色素沈着抑制効果が高まる報告もあり、抗酸化と組み合わせる発想は合理的。
2)ライスパワーNo.7-A:保湿の体感には寄与しますが、No.11のように水分保持能改善を裏付けるデータは少なめ。発酵米由来成分のレビューでは、皮脂バランスや角層水分改善の示唆はあるものの、No.7単独のヒト試験は限定的です。
3)α-オレフィンオリゴマー:スクワラン様の感触をもたらす炭化水素系エモリエントで、皮膜感と安全性のバランスが良い成分です。CIR評価でも安全性は確立。
4)ビタミンE(d-δ-トコフェロール):抗酸化成分で、トラネキサム酸と併用することで紫外線後の炎症経路に多面的にアプローチ。
5)ヒアルロン酸Na:角層の水分保持を助ける定番の保湿成分。
メリット:低刺激で予防的な美白ケアができ、使用感はなめらか。継続しやすい処方。
デメリット:短期間での濃いシミ改善は難しく、コスパはやや劣る。
α-オレフィンオリゴマーやビタミンEなど、感触・酸化ケアの裏付けはしっかり。一方、ライスパワーNo.7は保湿体感向きで、No.11ほどの臨床データはありません。
競合比較:価格ではHAKUに比べ約20%割高。有効成分の別路線としてナイアシンアミド(4%で8週間・HQ4%に近い改善報告)も選択肢。
「肌荒れしやすいけど、透明感ケアを続けたい」人には相性良し。全顔連用というより、気になる部分への重点使いが理想です。短期で濃いシミを狙う場合は、他処方との比較検討も視野に。日本の美白はあくまで“予防”が主眼。その点で本品は堅実な設計といえます。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。