カテゴリ:カラートリートメント
総合ランク
総合点

1mlあたり
カテゴリ内順位
一部の成分に注意が必要です
規制フラグ成分(CMR/SVHC/IARC/CIR/EU)は検出されませんでした
個人差要因皮膚感作性3件・アレルゲン1件・内分泌撹乱性1件・経皮吸収21件
メーカー
アンナドンナブランド
Anna Donna容量
160ml参考価格
1540円1ml単価
9.6円JAN
4546672370523ASIN
B0847QLRV1発売日
2020年3月18日ID
11427商品説明
解析チームです。アンナドンナの「エブリ カラートリートメント ワインレッド」を成分レベルで深掘り解析します。1,540円という手軽な価格設定のカラートリートメントですが、スタッツデータが示す実力はどうか。数値と成分の両面から客観的に読み解いていきます。
総合点は2.27点(業界平均3.0点を約0.7点下回る水準)で、解析対象88製品中の順位は底圏に位置します。項目別に見ると、使用感3.7点(平均+0.7)が唯一平均を超える数値として際立つ一方、全体的な安全性は0.9点、スカルプケア力は0.6点という記録的な低水準が足を引っ張っています。カラー効果に特化した設計であることは明らかですが、髪補修力1.8点・コスパ1.83点という結果は、「安くてよく染まる」という評価だけでは語りきれない成分上の課題を示唆しています。
特筆すべきは安全性スコアの低さです。後述するGHS感作性1B分類の成分が3つ含まれており、これがスコアを大きく押し下げています。コスパ評価も1.83点にとどまっており、「安価だから割り切れる」という判断をする前に、成分の詳細を把握しておくことをおすすめします。
この製品のコアとなる2成分です。塩基性青99(EWG規制なし、JP収載)と塩基性赤51(EWG:1、JP収載No.17)の組み合わせが、青系と赤系を調色してワインレッドを発色させる処方設計です。塩基性染料は分子量が大きく髪表面に吸着する仕組みのため、酸化染毛剤のようにキューティクルをこじ開けて浸透する必要がなく、刺激の低減という設計上のメリットがあります。ただし、両成分ともにGHS感作性1B(皮膚感作性物質)に分類されており、繰り返し使用による感作リスクには注意が必要です。また生分解性は両成分とも0.40と低く、環境負荷の観点では課題が残ります。
防腐剤として配合されているメチルパラベン(EWG:4)は、1924年から使用されてきた実績ある成分ですが、GHS感作性1Bに分類されており、さらに内分泌かく乱性(EDC)疑い成分としても登録されています。EUでは一部のパラベン類に規制が設けられており(メチルパラベン自体は現時点でEU規制なし)、この3点がそろっていることが本製品の安全性スコア0.9点の主因のひとつです。経皮吸収リスクが0.80と高い点も付記しておきます。
C22長鎖アルキル基を持つカチオン界面活性剤で、損傷毛の負電荷部位に選択的吸着して疎水性保護膜を形成する成分です。推奨配合量0.5〜3%の範囲で使用されており、使用感3.7点を支える主要因と考えられます。グリセリンとの相乗効果(コンディショニング持続)も確認されており、処方設計として合理的な組み合わせです。ただし、頭皮への接触は強い皮膚刺激リスクがあるため、使用時は毛幹への塗布に徹することが前提の成分です。
グリセリン(EWG:1、生分解性1.00)とBG(1,3-ブチレングリコール)(EWG:1)はともに低刺激かつ安全性の高い保湿成分です。両者は相乗効果が確認されており、保湿力の底上げに寄与しています。ただし保湿力スコアは2.8点(平均-0.2)にとどまっており、配合量が十分かどうかは全成分の順番(配合順が後半寄り)から見ると積極的な処方とは言い難い状況です。
カイコ由来の水溶性タンパク質で、グリシン・アラニン・セリンを豊富に含みます。EWG:2、生分解性0.80と環境・安全性のバランスが良く、毛髪への浸透性と保湿性を同時に発揮する成分です。ソウル国立大学の研究グループによると、加水分解シルクは分子量を適切に調整することで毛幹内部への浸透効率が大きく変化することが報告されており、処方上の分子量設計が鍵となります。グリセリンとの相乗効果も確認されており、本製品内での保湿軸を支える成分のひとつです。
余談ですが、国際化粧品工業連合(IFSCC)の発表によると、塩基性染料と加水分解タンパク質を同一処方に配合することで、染料の毛髪への定着性が向上するという研究報告があります。この製品が加水分解シルクを配合している点は、発色持続の観点からも合理性が読み取れます。
「発色だけに振り切った、ケア性能は割り切り前提のカラートリートメント」というのが解析チームの見立てです。GHS感作性1B成分を3種配合し、EDC疑い成分も含むことで安全性スコアは0.9点という数値が出ています。スカルプケアを求めて使うと頭皮にとってむしろリスクになる設計のため、あくまで「毛幹への着色ツール」として位置づけることが前提です。コスパ1.83点という評価も、この安全性・補修力の水準を加味すれば納得感があります。
使用シーン別推奨度:
口コミでは「発色が鮮やか」「使用後の手触りが良い」という評価が一定数見られ、使用感3.7点という数値とは一致します。一方で安全性に関する懸念はSNSではほとんど語られておらず、成分レベルの実態との間に情報の乖離がある点は注目しておきたいところです。
---