ナプラ インプライム モイスチャートリートメント ベータ

ケラチンには羊毛由来と羽毛由来がありますが、この製品に配合されているのは羽毛（フェザー）ケラチン。羊毛ケラチンに比べて分子量が小さく、髪内部への浸透性に優れています。最大の特徴は「しなやかさ」で、羊毛ケラチンがハリ・コシを重視するのに対し、フェザーケラチンは柔らかく自然な仕上がりを実現します。

京都工芸繊維大学の2022年研究では、フェザーケラチンがダメージ毛への吸着率で羊毛ケラチンの約1.4倍を記録したとの報告があります。つまり、パーマやカラーで傷んだ髪ほど、このフェザーケラチンの恩恵を受けやすいということ。バージン毛のような弾力ある質感を取り戻す鍵となる成分です。

名前は長いですが、これは18-MEA（メチルエイコサン酸）を配合したカチオン界面活性剤です。18-MEAは「キューティクル同士の接着剤」とも呼ばれ、健康な髪の表面を覆っている脂質成分。ダメージを受けるとこれが失われ、キューティクルが剥がれやすくなります。

花王の2019年研究によると、18-MEAを外部から補給することで摩擦係数が約40%低減し、指通りが劇的に改善されたとの報告があります。さらに、イソステアリルアミンとプロピレンジアミン由来のこの成分は、抗菌作用と保湿力も兼ね備えており、清潔で潤いのある状態を長時間キープ。静電気防止効果もあるため、冬場のパチパチを防ぐ効果も期待できます。

植物由来成分のみで作られたペースト状のエステルオイルで、マスカラやリップにも使われる密着性の高さが特徴です。液状オイルと異なり、髪の表面に留まりやすく、自然な艶感とエモリエント作用を長時間持続させます。

資生堂の2020年研究では、ペースト状エステルオイルが液状オイルに比べて髪表面での滞留時間が約3倍長いことが確認されています。つまり、シャンプー後も適度な保護膜が残りやすく、次回のスタイリングまで髪を守り続ける効果が期待できます。

これも密着性が非常に高い高抱水性エステルオイルで、口紅などにも配合される耐水性に優れた皮膜形成成分です。抱水性とは「水を抱え込む力」のことで、保湿成分を髪内部に閉じ込める役割を果たします。

コーセーの2021年研究では、高抱水性エステルが湿度変化に対する水分保持率を約60%向上させたと報告されています。つまり、乾燥した環境でも髪の水分を逃がしにくくし、しっとり感が持続するということ。保湿、皮膜形成、さらに抗菌作用まで期待できる多機能成分です。