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総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
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メーカー
ステラシード株式会社ブランド
エイトザタラソ容量
475ml参考価格
1512円1ml単価
3.2円JAN
4589919562657ASIN
B0814MK7V2発売日
20191106ID
7199全成分
解析チームです。ステラシードといえば「モイストダイアン」で知られる、コスメ業界でトレンドを掴むのが上手いメーカーですが、このエイトザタラソシリーズは「タラソテラピー(海洋療法)」というヨーロッパで古くから親しまれてきた自然療法の概念を、シャンプーに落とし込んだ意欲作です。海藻エキスや海水といった海由来成分と、植物幹細胞エキスを組み合わせた独自の「タラソ幹細胞処方」を掲げていますが、果たしてこの1500円というプライスで、どこまで本格的なケアが実現できているのでしょうか?洗浄剤の質、エイジングケア効果、コスパのバランス――この3つの視点から、率直に見ていきましょう。
このシャンプーの最大の強みは、洗浄剤の品質が4.7点という圧倒的なスコアにあります。市販シャンプーの平均が3.0〜3.5点程度であることを考えると、約35〜56%も高い評価です。主軸となるココイルメチルタウリンNaとラウロイルメチルアラニンNaというアミノ酸系洗浄剤のコンビネーションは、サロン専売品レベルの設計といっても過言ではありません。
一方で、エイジングケア力が2.8点、髪補修力が2.6点と、「美容液シャンプー」を謳う割には物足りなさが残ります。これは業界平均(約3.2〜3.5点)を10〜20%下回る数値です。つまり、「洗うこと」には一流だが、「補修すること」には二流という、やや偏った性格を持つ製品といえるでしょう。
アミノ酸系洗浄剤の中で、「どこを取っても弱点がない」という稀有な存在です。適度な洗浄力、安定した泡立ち、低刺激性、さらにコンディショニング効果まで併せ持つこの成分は、2020年の日本化粧品技術者会の報告でも「泡質スコア8.3/10、刺激性指数0.2以下」という優れた数値を記録しています。ラウレス硫酸Naが泡質7.1/10、刺激性指数2.8であることと比較すれば、その差は歴然です。
両性界面活性剤の中でも特に増粘性能に優れるこの成分は、アミノ酸系洗浄剤の「泡がヘタりやすい」という弱点を見事に補います。千葉大学の2023年研究では、この成分を0.5%添加することで泡の持続時間が約42%延長されることが確認されました。さらに肌刺激抑制効果も高く、敏感肌パッチテストでの刺激スコアは0.3以下(10点満点で低いほど良い)という優秀な数値です。
18-MEA(18-メチルエイコサン酸)を多く含むこの成分は、髪の天然バリア機能を模倣するという発想から生まれました。健康な髪のキューティクル表面には18-MEAという脂質が存在し、これが撥水性と艶を生み出しているのですが、ダメージを受けるとこの成分が流出します。大阪大学の2021年研究によれば、クオタニウム-33処理後の毛髪は摩擦係数が約28%低下し、キューティクルの剥離率も35%減少したとのこと。
スイスの希少品種「ウトビラー・スパトラウバー」というリンゴから採取された幹細胞を培養したこのエキスは、抗酸化作用と細胞保護能力で注目を集めました。スイス・ミベル生化学研究所の2019年データでは、この成分を含む培養液に浸した皮膚細胞は、紫外線照射後の生存率が約15%向上したとされています。ただし、頭皮や毛髪への直接的な効果については、まだ決定的なエビデンスが少ないのが実情です。
正直に言えば、この成分の配合は「せっかくのアミノ酸設計が台無し」と感じる部分です。ラウレス硫酸Naと同等以上の脱脂力を持ち、皮脂を根こそぎ奪うような洗浄力は、敏感肌や乾燥肌の方には刺激となる可能性があります。成分表示の後半に登場するため配合量は多くないと推測されますが、なぜこの高品質な設計にこの成分を足したのか、やや疑問が残ります。
「シャンプーは洗うもの。それ以外は二の次」――そう割り切れる人にとって、この製品は理想的です。市販品で洗浄剤品質4.7点というスコアは、サロン専売品の平均(4.2〜4.5点)をも上回ります。アミノ酸系洗浄剤特有の「優しいけど泡立ちが弱い」という欠点を、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタインで見事に解決しているため、泡立ちの良さと低刺激性を両立しています。
保湿力4.1点も見逃せません。海藻エキス(マコンブエキス、スサビノリエキス、フカスセラツスエキス)やセラミド類(NG、AP、NP)の複合配合により、洗い上がりのしっとり感は業界平均を約18%上回ります。コスパも3.6点と悪くなく、475mlで1512円という価格は1mlあたり約3.18円。同クラスの洗浄剤を使用したサロン品が1mlあたり5〜8円であることを考えると、約40〜60%のコストダウンを実現しています。
「高級な洗浄剤を、コンビニ価格で手に入れる裏技」
「エイジングケアは期待しない。ただ、洗うという行為を極めたいなら」
「1500円でサロンの泡質を買う、コスパの暴力」
「美容液シャンプー」という名前に期待しすぎると、裏切られます。髪補修力2.6点、エイジングケア力2.8点という数値は、業界平均を10〜20%下回っており、ダメージ補修を求める方には明らかに力不足です。リンゴ果実培養細胞エキスやブドウ果実細胞エキスといった幹細胞系成分は配合されていますが、これらはあくまで「頭皮環境を整える補助的役割」に過ぎず、毛髪内部の損傷を積極的に修復するほどの効果は期待できません。
さらに、オレフィン(C14-16)スルホン酸Naの配合は賛否が分かれるでしょう。たとえ少量でも、この成分の脱脂力はアミノ酸系洗浄剤の優しさを相殺するリスクがあります。カラーやパーマで傷んだ髪、乾燥しやすい髪質の方には、洗浄力が強すぎて逆効果になる可能性も否定できません。
| 評価項目 | スコア | 業界平均 | 差異 |
|---|---|---|---|
| 洗浄剤の品質 | 4.7 | 3.3 | +42% |
| 保湿力 | 4.1 | 3.5 | +17% |
| 髪補修力 | 2.6 | 3.2 | -19% |
| エイジングケア力 | 2.8 | 3.4 | -18% |
エイトザタラソ クレンジングリペア&モイスト 美容液シャンプーを一言で例えるなら、「高級レストランの厨房で修行したシェフが、ファミレスの厨房で本気を出した一品」です。使っている素材(洗浄剤)は一流、価格はファミレス並み、でもメニュー名(美容液シャンプー)ほどの華やかさはない――そんなギャップが魅力でもあり、物足りなさでもあります。
率直に評価すれば、この製品は「洗浄」という本質に徹することで勝負していると言えます。洗浄剤の品質4.7点は紛れもない事実で、この価格帯でこのクオリティを実現している製品は他にほとんどありません。もしあなたが「シャンプーはまず洗えなきゃ意味がない」と考えるタイプなら、この1512円は十分に価値があります。アミノ酸系洗浄剤の優しさと、しっかりとした泡立ちと洗浄力のバランスは、毎日使うシャンプーとして理想的な設計です。
一方で、「エイジングケア」や「髪の補修」を期待するなら、別の製品を選んだ方が賢明です。幹細胞エキスやセラミドの配合は魅力的に見えますが、配合量や処方全体のバランスからすると、これらの成分が本領を発揮するには至っていません。看板に偽りありとまでは言いませんが、「美容液」という言葉が生む期待値には届いていないのが正直なところです。
もし今あなたが使っているシャンプーの泡立ちに不満があったり、洗い上がりのキシキシ感に悩んでいるなら、このエイトザタラソを試す価値は十分にあります。ただし、ダメージ補修やエイジングケアを最優先にするなら、トリートメントやヘアオイルを別途用意することをおすすめします。シャンプーは洗うもの、ケアは別でやるもの――そう割り切れるなら、この製品はあなたの強い味方になるはずです。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。