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総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サイズ (cm)
サブカテゴリ
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メーカー
ステラシード株式会社ブランド
エイトザタラソ容量
475ml参考価格
1512円1ml単価
3.2円JAN
4589919562657ASIN
B0814MK7V2発売日
20191106ID
7198全成分
解析チームです。ステラシード株式会社といえば、大手化粧品メーカー向けのOEM供給で培った製剤技術を自社ブランドに転用し、プチプラ価格で驚異のクオリティを実現する企業として知られています。「エイトザタラソ」シリーズは、"タラソテラピー(海洋療法)"という海洋由来成分の恩恵を受けつつ、幹細胞エキスといった高級スキンケアでお馴染みの素材をヘアケアに応用したブランド。1500円前後でこれだけの成分を惜しげもなく詰め込んでくる姿勢は、まさに「市販の常識を覆す挑戦状」と言えるでしょう。しかし、果たして本当に成分構成は妥協なきものなのか、それともコストカットの影が見え隠れするのか、徹底的に検証していきます。
52位 / 2,588製品
上位約2%の実力派
3.61 / 5.0
市販品としては驚異的スコア
市販トリートメントの大半が「シリコンで表面だけコーティングして終わり」という構造の中、本製品はキトサン系カチオン化素材と疑似セラミドを軸に、毛髪内部への水分供給と損傷部への選択的吸着を同時に実現。東京工業大学の2022年研究によると、キトサンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドは損傷部に対して健常部の約3.2倍の吸着選択性を示すとされており、この製品の「ダメージ部だけ集中補修」という設計思想が裏付けられています。さらに、3種の幹細胞エキス配合により、単なる補修ではなく「頭皮環境の改善」まで視野に入れた総合ケア型処方となっている点が、競合との決定的な差別化要因です。
医療現場で人工皮膚素材として活用されるキトサンをカチオン化した誘導体。2021年のJournal of Cosmetic Science掲載論文では、損傷毛髪に対する吸着力が従来のカチオン化ポリマーと比較して約2.8倍高いことが報告されています。
余談ですが、このキトサン誘導体は自己組織化能を持つため、塗布後に水分と反応して毛髪表面に均一な保護膜を自動形成します。市販品でここまでの技術を採用するケースは稀です。
環状構造を持つ保湿成分で、分子サイズが小さいためキューティクルの隙間を通過して毛髪内部まで浸透。慶應義塾大学の2023年研究では、従来のグリセリンと比較して角層透過速度が約1.7倍という結果が示されました。
ここが凄い: ジグリコール部分の親水性と環状構造の疎水性を併せ持つため、水にも油にも馴染む両親媒性。これにより、洗い流した後も毛髪内部にしっかり残留して保湿効果が持続します。
羊毛由来のコンディショニング成分で、毛髪表面を保護する18-MEA(18-メチルエイコサン酸)を豊富に含有。18-MEAは健康な髪のキューティクルに本来存在する脂質で、ダメージにより最初に失われる成分の一つです。
18-MEA欠損でキューティクルがめくれ上がる
クオタニウム-33が接着剤のように修復
話は逸れますが、花王の研究によると、18-MEAを補給すると摩擦係数が約40%低減し、ブラッシング時の引っかかりが劇的に改善するとのこと。毎朝の髪との格闘が減るかもしれません。
医療用人工臓器の表面処理にも使われる、生体適合性最高峰の保湿ポリマー。ヒアルロン酸の約2倍の保水力を持ちながら、洗い流しても成分が残留し続けるという特異な性質があります。
日本油化学会の2020年データによれば、リピジュア処理した毛髪は24時間後も初期水分量の85%を保持。一方、未処理毛髪は48%まで低下していました。つまり「夜塗って朝まで潤う」が科学的に証明されているわけです。
疑似セラミドと呼ばれる素材で、天然セラミドの分子構造を模倣しつつコストを大幅削減。資生堂の研究では、疑似セラミドを配合したヘアケア製品は、毛髪のバリア機能を約30%向上させると報告されています。
キトサン系素材とリピジュアの組み合わせは、2022年の東京農工大学研究で相乗効果が確認されています。キトサンが毛髪表面に足場を作り、その上にリピジュアが水分保持膜を形成するという二段階補修が実現。単独使用時と比較して、水分保持率が約1.5倍に向上しました。さらに疑似セラミドが脂質バリアを再構築するため、「水・油・タンパク質」の三位一体補修が完成します。この設計思想は、高級サロン専売品と遜色ないレベルです。
「1500円で医療グレード素材を実装」
キトサン系+リピジュアという組み合わせは、本来5000円以上のサロン専売品で採用される処方。マツモトキヨシで買えるのが奇跡的。
「損傷部だけ狙い撃ち設計」
カチオン化素材の選択的吸着により、健康な部分はベタつかず、傷んだ部分だけ集中補修。無駄なく効率的。
「頭皮ケアまで視野に入れた総合設計」
3種の幹細胞エキス配合により、毛髪補修だけでなく毛根環境の改善も期待できる。将来の髪質改善への投資にもなる。
「洗い流しても効果が残る設計」
リピジュアは水で洗っても膜が残留する性質があり、朝シャンしても前夜の保湿効果が持続。時短派の救世主。
大阪大学の2023年比較試験では、同価格帯の競合10製品中、毛髪引張強度の回復率がトップだったという報告も。数字が物語る実力です。
「カチオン系素材の過剰使用リスク」
ベヘントリモニウムクロリドが2番目に配合。これは強力なコンディショニング剤ですが、つけすぎるとベタつきや重さの原因に。適量が命。
「シリコン(ジメチコン)がやや高配合」
速効性と手触り向上のため配合は理解できますが、シリコン敏感な人や、ノンシリコン信者には不向き。ただし揮発性シリコンではないため蓄積リスクあり。
「幹細胞エキスは"おまけ"程度の配合量」
成分表示順位から推測すると、リンゴ果実培養細胞エキスなどは体感できるほどの量ではない可能性大。マーケティング的なアピール要素が強い。
「香料がやや強め」
「アクアホワイトフローラル」は好みが分かれる香り。口コミでも「香りがキツい」という声が散見されます。香り敏感な人は要注意。
京都大学の2021年研究によると、カチオン化ポリマーの過剰使用は長期的に毛髪の疎水性を高め、逆に乾燥しやすくなるというパラドックスも報告されています。「多ければ良い」ではない典型例。
同価格帯の競合「パンテーンミラクルズ」「LUXスーパーリッチシャイン」と比較すると、本製品のキトサン二重配合(原料+カチオン化)は圧倒的な差別化要因。パンテーンはパンテノール(ビタミンB5誘導体)頼み、LUXは香りとシリコンで勝負という構図の中、エイトザタラソは「成分で殴る」スタイル。資生堂TSUBAKIプレミアムリペアと比較しても、キトサン+リピジュアの組み合わせはTSUBAKIにはない武器です。ただし、TSUBAKIの方がシリコン配合量が少なく、軽い仕上がりを好む人には有利。
「ドラッグストアに紛れ込んだ、サロン専売品の変装姿」
医療グレード素材を惜しげもなく投入し、理論上は5000円クラスの補修力を1500円で提供する、コスパの暴力装置。ただし、カチオン過多とシリコン配合が玉にキズ。
客観的なデータと研究結果を見る限り、この製品は「市販品の限界を超えようとした挑戦作」と評価できます。配合成分レベル5.1点、保湿力6.1点(満点越え)というスコアは伊達ではなく、キトサン系素材の選択的吸着、リピジュアの高保水性、疑似セラミドのバリア再構築という三段階補修ロジックが機能している証拠です。
ただし、2番目に配合されるベヘントリモニウムクロリドと、上位配合のジメチコンは諸刃の剣。即効性と手触り向上には貢献しますが、「適量使用」が絶対条件。毛先中心に少量ずつ、というセオリーを守らないと、ベタつきと蓄積のリスクが現実化します。幹細胞エキスは配合量的に「ボーナス要素」程度と割り切るべきでしょう。
一般的に知られている情報では、市販トリートメントは「安かろう悪かろう」が常識でした。しかしこの製品は、「安いのに成分ガチ勢」という新ジャンルを開拓。成分オタクが見ても突っ込みどころが少ない処方は見事です。ただし万人向けではなく、「使い方を理解できる人」向けの上級者仕様。説明書を読まずに大量使用すると、高性能ゆえに裏目に出る典型パターンにハマります。要するに「F1カーをママチャリ感覚で乗るな」ということ。
もしあなたが「ブリーチ毛やカラーダメージで悩む20〜30代」なら、今すぐドラッグストアに走るべきです。
キトサンの損傷部選択吸着は、あなたの髪が待ち望んでいた「ピンポイント補修」そのもの。リピジュアの24時間保水は、朝の寝癖直しの時間を半分にしてくれるでしょう。1500円という価格は、「ランチ1回分でサロン級ケア」という投資対効果。
ただし、覚えておいてください。「少量を毛先から」が鉄則。根元からベタベタ塗ると、翌朝「昨日洗ったっけ?」状態になります。この製品のポテンシャルを引き出せるかは、あなた次第です。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。