カテゴリ:スタイリング剤
総合ランク
総合点

1mlあたり
カテゴリ内順位
一部の成分に注意が必要です
規制フラグ成分(CMR/SVHC/IARC/CIR/EU)は検出されませんでした
個人差要因経皮吸収7件
メーカー
マンダムブランド
MANDOM(マンダム)容量
230ml参考価格
398円1ml単価
1.7円JAN
4902806134230ASIN
B000FQOMX0発売日
2005年3月9日ID
11692商品説明
解析チームです。398円という価格帯で230ml入り、ドラッグストアで長年見かけるマンダムのホールドジェル スーパーハード。全8成分というミニマルな処方で「スーパーハード」を名乗る設計を、成分データから読み解きます。
総合点2.22点は平均(3.0点)を0.78点下回る水準。なかでも髪補修力1.2点・スカルプケア力0.7点は「要注意」ゾーンに入り、スタイリング特化型として割り切った処方であることが数字に表れています。一方でコスパ2.9点・安全性2.5点は相対的に持ちこたえており、「ケアは求めない、とにかく固めたい」用途に絞れば評価の見え方は変わります。
全成分数はわずか8種。市販スタイリング剤の平均成分数が15〜25種前後であることと比べると、徹底的にシンプルな処方です。その分、各成分の役割が明確で、処方の意図が読みやすい反面、保湿・補修・スカルプケア成分が入り込む余地がありません。
処方の設計図:8成分の役割分類
※バーの長さは成分数の比率(8成分中)を示す
メーカーが「フレックスポリマー」と呼ぶ、この製品のセット力の核。両性高分子樹脂で、髪への接着性と弾力性を両立させる設計です。推奨配合量0.5〜3%の範囲内で、剛直ではなくしなやかな固定感を生む処方意図と一致しています。ただし生分解性スコアは0.40で、本製品の7成分平均(0.76)を大きく下回る点は環境負荷の観点で留意ポイント。同カテゴリではPVPやポリクオタニウム類との組み合わせで耐湿性・保持力の相乗効果が確認されていますが、本処方にはそれらが配合されておらず、ポリマー単独での設計になっています。
EWGスコア6、日本では旧指定成分に分類されている合成アミン化合物。カルボマーのゲル化をpH調整で完成させる役割を担いますが、亜硝酸塩・亜硫酸塩との共存でニトロソアミンが生成するリスクが成分データに記録されています。CIR評価は「Safe with Qualifications(条件付き安全)」で、無条件セーフではありません。現在はトロメタミンや水酸化ナトリウムへの代替が進んでいる成分であり、旧来処方のまま継続されている点は指摘しておく必要があります。
EWGスコア3。溶剤・防腐補助・速乾性付与の三役を担い、ジェルのベタつき感を抑える立役者。エタノール×水の組み合わせは本処方で相乗効果が確認されており、成分の溶解安定性と塗布後の乾燥スピードを高めています。経皮吸収リスクは0.80と高めで、他の有効成分が存在すれば浸透促進剤として働く特性がありますが、本処方ではセット系成分のみのため機能的な恩恵は限定的です。
EWGスコア3。0.1〜1%という低濃度でゲル状テクスチャーを作り出す合成高分子ポリマーで、コスト効率の高い増粘設計の定番。TEAとの組み合わせでpH中性域のゲルを形成しています。本来はトロメタミン(EWG:1)で中和する処方がEWGスコア面では優位ですが、本製品はTEAを採用しています。それ自体の安全性はCIR評価「Safe as Used」で問題なし。
糖アルコール系保湿剤。大気湿度に依存しない独立した保水機能を持ち、JP規制では医薬部外品承認成分としても収載されている安全性の高い成分です。生分解性0.95と高く、環境負荷の低さにも貢献。ただし推奨配合量1〜5%の範囲で機能するには相応の配合量が必要で、8成分中の配合順(3番目)から推測するとそれなりの量は入っていると考えられますが、保湿力スコア1.6点は単一成分での限界を示しています。グリセリン・ヒアルロン酸との組み合わせで相乗効果が確認されている成分ですが、本処方にそれらはありません。
EWGスコア分布(スコア登録済み5成分)
EWGスコア未登録3成分(マルチトール・フレックスポリマー・ヒドロキシプロピルメチル)は集計対象外
「ケア成分ゼロ、スタイリング特化の昭和仕様ジェル」
良い意味でも悪い意味でも、処方に迷いがない。8成分のうちスタイリング機能に関わるのはフレックスポリマー1成分のみで、残り7成分は溶媒・増粘・安定化のインフラ担当。スカルプケア力0.7点・髪補修力1.2点という数値は、そもそも補修・ケア成分が入っていないことの結果であり、期待値を間違えなければ正直な製品とも言えます。
余談ですが、東京工業大学の研究グループによると、スタイリング剤のホールド力は高分子ポリマーの分子構造と配合量の掛け合わせで決まり、単一ポリマー処方でも分子設計が優れていれば十分な固定力を発揮できるとされています。フレックスポリマーがその設計にあたるかどうかは公開データからは検証できませんが、「ゴワつかないスーパーハード」という訴求はポリマー選定に自信がある証左かもしれません。
使用シーン別推奨度:
口コミデータが現時点で未蓄積のため口コミとの照合は困難だが、長期販売継続という市場の事実が「固めたいだけ」層の需要を一定数証明している。