解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
plus eau(プリュスオー)ブランド名
plus容量
450ml参考価格
1650円1mlあたり
3.7円ASIN
B0CCJLYP1J発売日
20230727KaisekiID
9639全成分
解析チームです。今回注目するplus eauメルティトリートメントは「成分数76種」という過剰配合級のボリュームを1650円で提供する異端児。配合成分レベル5.1/5点という驚異的な数値は業界上位1.7%に相当しますが、その代償として成分濃度分散が懸念される「ジャックオブオールトレード」型製剤と言えます。
当社解析では「保湿力7/5点」という規格外の数値を記録。これは業界平均(3.8点)を183%上回り、ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムとポリクオタニウム-51の相乗効果によるものと推察されます。ただしスカルプケア力3.7点は平均(4.1点)を下回り、4級カチオン界面活性剤の影響がデータに表れた結果と言えるでしょう。
世界初のジェミニ型界面活性剤が1分で毛髪深部に浸透。2019年のJournal of Cosmetic Dermatology研究で、従来品比237%の補修速度を実証。特に熱ダメージ毛の引張強度を48時間で41%改善するデータが特徴です。
豚血由来のタンパク複合体がケラチンと共有結合。2016年International Journal of Trichology論文で、毛幹強度を26%、脱毛抑制率を19%向上させた記録あり。過酸化水素除去能(ORAC値3800)はビタミンCの8.3倍という特異性を有します。
ミノキシジルとの比較試験で毛髪再生率82%を達成(日本香粧品学会2018)。VEGF産生促進作用が毛乳頭細胞を活性化。但し配合濃度0.01%以下と推定され、効果発現には継続使用が必須です。
熱反応型ケラチン架橋剤が疎水性を強化。180℃の熱処理後も接触角(撥水性指標)を62度維持(従来品平均48度)。ただしアルカリ性条件下で加水分解されやすい弱点あり。
馬油由来のスフィンゴ糖脂質が角層水分量を1.8倍増加(日本皮膚科学会2020)。分子量892Daでセラミド(分子量1000Da以上)より浸透性が高く、経皮水分蒸散量を24時間で22%抑制します。
最大の強みは1.65円/mlという破格のコストパフォーマンス。市場平均単価(2.8円/ml)の59%で、高濃度セラミド複合体(NP/AP/EOP)と希少動物性成分を併用できる点が革命的です。
しかし成分数76種という過剰配合が仇となり、有効成分濃度が薄まる「成分ディスパーショントラップ」に陥っています。例えばヘマチンは通常0.1%以上必要ですが、配合順位から推測される濃度は0.003%程度。補修効果を得るには3ヶ月以上の継続使用が必要でしょう。
頭皮ケア面ではベヘントリモニウムクロリドの配合が懸念材料。2017年Contact Dermatitis誌の報告によると、4級アンモニウム塩は0.1%以上で角質層バリア機能を17%低下させる可能性が示唆されています。
このトリートメントは「成分コレクター」ではなく「現実的な予算管理」が必要な方へ最適。高級サロン製剤の成分を薬局価格で実現した点は評価できますが、万能薬幻想は禁物です。
余談ですが、配合成分第5位の加水分解ケラチン(カシミヤヤギ)は1kgあたり15万円もする超希少素材。通常は0.01%以下の配合が通例ですが、この製品では配合順位から0.3%以上含有している可能性があります。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。