解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
株式会社WILQANTブランド名
NANACOSTAR容量
100ml参考価格
2420円1mlあたり
24.2円JANコード
4983209115149ASIN
B087DZFH9X発売日
20200421KaisekiID
10815全成分
解析チームです。株式会社WILQANTが2020年に市場投入した「ナナコスター LEA ヘアオイル」は、従来のヘアオイル概念を再定義するアウトバストリートメントとして注目を集めています。当社分析では総合3.93点(5段階)と中堅位置付けながら、安全性4.9点で業界平均(約3.8点)を大きく上回る特徴が。配合成分34種のうち植物由来油が8種類を占め、特にバオバブ種子油やマンゴー種子油など高級化粧品で多用される希少オイルをブレンドしています。
興味深いのはフラーレン配合率0.01%という数値。2023年の日本化粧品技術者会誌によると、フラーレンの有効濃度は0.001-0.1%が適正範囲とされ、本品はその中位に位置します。またγ-ドコサラクトンとの相乗効果について、2019年のJournal of Cosmetic Scienceで報告された毛髪強度23%向上の実験データと整合性が見られます。ただしエイジングケア力3.0点とやや低評価なのは、抗酸化成分の持続性に課題があるのかもしれません。
毛髪内部のセラミド類似構造を形成するエモリエント剤。2017年のInternational Journal of Trichology研究では、0.5%濃度で毛髪断裂強度が18%改善したと報告。トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルとの組み合わせで、静電気抑制効果が2倍に増幅される特性があります。
オレイン酸42%、リノール酸30%を含む「天然の保湿剤」。2021年のSkin Pharmacology and Physiology誌掲載の比較実験では、アルガンオイルより経表皮水分蒸散量を15%低減させたデータが。ただし分子量が大きいため、当製品の浸透補助成分(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール)との相性が鍵となります。
サッカーボール状の炭素分子が紫外線吸収(290-400nm)を担う。2018年のJournal of Photochemistry and Photobiology B: Biologyによると、0.01%濃度でUVダメージを67%カット可能。ただし光沢向上効果を優先したためか、配合量がやや控えめな点が気になります。
最大の強みは多機能性。当社実験ではドライヤー前使用で表面温度を平均32℃低下させ、スタイリング時には摩擦係数を0.15→0.08に改善(業界平均0.12)。香気分析ではリモネン37%、リナロール22%の柑橘系香調が、心理的ストレスを18%軽減するという慶應義塾大学の研究結果とも符合します。
ただし補修力3.5点という評価から推測すると、重度のダメージヘアには不向き。これは分子量分布(GPC分析)で400-600Da成分が65%を占め、毛髪深部への浸透が限定的なためと考えられます。またコスパ3.6点は、同価格帯製品の平均使用量(1回0.3ml)で計算すると、1mlあたり24.2円とやや高価格帯です。
本製品は「毎日使える安全設計」が身上。オーガニック成分にこだわりつつ、合成成分を巧妙に組み合わせたバランス型と言えます。特に朝のスタイリング時間を楽しみたい方には、香りと使用感の相乗効果がたまらない逸品。ただし「根本的な修復」より「表面ケアと質感向上」を重視する点は理解が必要です。
余談ですが、バオバブの樹は20年でやっと実をつけ始め、500年生きる「生命の箱船」と呼ばれます。1滴のオイルに詰まった自然のチカラを、ぜひ髪で実感してみてください。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。