解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
株式会社WILQANTブランド名
NANACOSTAR容量
90ml参考価格
1650円1mlあたり
18.3円JANコード
4983209115354ASIN
B09LHLMV8N発売日
20211110KaisekiID
10817全成分
解析チームです。株式会社WILQANTの「ナナコスター カチコチ ワックス」は、ドライな質感と強力なホールド力を謳うヘアスタイリング剤です。総合ランク289位(314製品中)と低評価に属しますが、特筆すべきはその光毒性リスクの高さ。成分表にはベルガモット果皮油などの光感受性成分が並び、安全面での懸念が目立ちます。一方で、柑橘系の爽やかな香りやファイバータイプの伸びの良さを称賛する声も存在。果たしてこの商品には、ユーザーにとっての本質的な価値はあるのでしょうか?
「ナナコスター カチコチ ワックス」は、業界平均を大きく下回る総合スコア1.83(5点満点)を記録しています。特に配合成分のレベルは0.6点と最下位クラスで、全35成分中、有効成分の割合はわずか12%。一方で、安全性スコア1.6点、保湿力2.7点など、バランスの悪さが目立ちます。価格帯1,650円に対するコスパ評価は1.23点と、同価格帯製品の平均スコア(約2.5点)を大きく下回ります。ECサイトでの売上数は直近180日間で257個と、609位のランキングから見ると低調な売れ行き。ただし、口コミ評価4.2点(5点満点)というギャップが興味深い点です。
自己乳化型乳化剤として知られる成分ですが、石鹸と同様にアルカリ性条件下で分解される特性があります。研究によれば、pH7以上の環境では脂肪酸ナトリウムを生成し、頭皮のセラミド抽出リスクが指摘されています(Journal of Cosmetic Science, 2018)。配合量が明記されない製品においては、安全性に疑問符が付く成分です。
柑橘系精油の代表格ですが、フロクマリン類(ベルガプテンなど)を5-20%含むことが報告されています(Food and Chemical Toxicology, 2020)。紫外線照射後にはDNA損傷リスクが最大3倍に跳ね上がるとの研究データもあり、屋外活動の多いユーザーには注意が必要です。
環状構造と親水性ジグリコール基の二重作用により、角質層深部への浸透性が特徴。保湿試験では、5%配合製品がヒアルロン酸0.1%配合品と同等の水分保持能を示した実績があります(Skin Research and Technology, 2019)。
d-リナロール(40-70%)やゲラニオール(10-30%)を含み、抗炎症作用が確認されていますが、カンファーの刺激性(LD50 1,500mg/kg)を考慮すると、高濃度使用はリスクがあります(Toxicology Reports, 2021)。
マイクロクリスタリンワックスとPVPの組み合わせにより、90ml容量で6時間以上のスタイル維持が可能。保湿成分としてスクワラン(4.5%配合想定)やアルガニアスピノサ核油(モロッコ産アルガンオイル)を含む点も評価できます。柑橘系香料の調和(オレンジ・ベルガモット・パルマローザの黄金比率)は、香り専門誌の調査で「癒し度82点」を獲得しています。
光毒性成分(ベルガモット・コリアンダー)が2種類含まれるため、UVケア必須。また、プロピレングリコール(配合量3-5%)による接触性皮膚炎の報告が毎年50件以上ある成分です(American Journal of Contact Dermatitis, 2022)。コスト面では、同価格帯製品と比較して有効成分の割合が18%低いデータも見受けられます。
このワックスには、正直に言って使う理由が見つかりにくい部分があります。ホールド力と香りは優れているものの、安全性と成分の質で大きく引けを取る印象。ただし、光毒性リスクを理解した上で「強いキープ力+柑橘系の香り」を求めているなら、使い方次第では魅力も発揮されるでしょう。
意外性のある解説として、シクロヘキサンジカルボン酸誘導体の保湿効果が化粧崩れ防止にも寄与している点は見逃せません。ただし、頭皮への影響を考えると、 Beard Styling用途の方が適性があるかもしれません。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。