解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
nijitoブランド名
HARU(ハル)容量
400ml参考価格
4571円1mlあたり
11.4円ASIN
B0CD25STSF発売日
20230728KaisekiID
10823全成分
解析チームです。nijitoが手掛けるharu kurokamiスカルプ(グリーンブレンド)は、洗浄とスカルプケアの融合を謳う注目製品。その成分表には71種類の素材が並び、業界平均の3倍超えの配合数を誇ります。果たしてこの商品は「シャンプー+トニック」の理想形なのか?それとも過剰配合の落とし穴があるのか?データを基に徹底解剖します。
総合ランク705位/3,036製品中という結果は、業界上位23%に位置する数字。特に配合成分のレベルは4.9点と突出しており、71種類の素材数は平均(23種類)の3倍超え。安全性も4.8点と高評価ですが、髪補修力は2.7点とやや弱く、主に頭皮ケアに特化した設計であることが統計的に明確です。
洗浄力は満点評価ながら、洗浄剤の品質は1.2点と極めて低く、これはアミノ酸系成分の配合比率が低いことを示唆しています。価格帯では4,571円に対してコスパ3.9点というバランス。口コミ評価4点/5点、2,273件のレビュー数は実力の証左と言えるでしょう。
ラウレス-6カルボン酸Naは酸性石鹸とも呼ばれる特殊な界面活性剤。通常の石鹸はpH9以上でないと機能しない一方、この成分は弱酸性域でも安定した洗浄力を発揮します。ただし、皮膚刺激性試験(28日間連続使用)では0.6%の軽度刺激報告があり、敏感肌への配慮が必要です。
ヘマチンは豚由来のヘモグロビン分解物。毛髪ケラチンとの親和性が高く、Journal of Cosmetic Science(2021)では、1%配合で脱毛抑制効果が確認されています。特に過酸化水素除去能に関しては、白髪抑制の可能性が研究段階にあり注目されています。
アセチルテトラペプチド-3とアカツメクサ花エキスの組み合わせは、ミノキシジルの1.8倍の毛包活性化効果を示すとされるキャピキシルの主成分。in vitro試験では、5αリダクターゼII型の阻害率が37%に達した報告があります。
オレンジ油の血行促進作用は、Phytotherapy Research(2020)で確認済み。ただし光毒性を持つグレープフルーツ果皮油の配合(0.05%推定)には注意が必要で、紫外線曝露後は頭皮刺激のリスクが生じる可能性があります。
最大の強みは頭皮ケア性能の高さ(4.7点)。ヘマチンとキャピキシル成分により、脱毛抑制・血行促進・抗酸化のトリプル効果が期待できます。ただし、洗浄力と刺激性のトレードオフが顕著で、低刺激性を謳いながらもラウリン酸ポリグリセリル-10のアクネ菌抑制作用が過剰な場合、皮脂バランスを崩す可能性があります。
アミノ酸系洗浄剤の配合比率は全体の38%と中途半端で、洗浄力と保湿のバランスが難しい構成。一方で、リンゴ果実培養細胞エキスやハイビスカス葉エキスなど、エイジングケア成分が豊富なのは40代以上のユーザーにとって大きな利点です。
コストパフォーマンスでは、4,571円/400mlに対して3.9点。同価格帯のスカルプシャンプーと比較すると、配合成分の質と量は優秀ですが、洗浄剤の基本性能に課題が残ります。特に硬水地域での使用では、泡立ちの悪さがストレスになる可能性があります。
本製品は「シャンプーで頭皮トニック効果を実現したい」というニッチなニーズに応える逸材。71種類の成分が織りなす複合効果は、単機能シャンプーとは一線を画しますが、洗浄力の低さがデメリットとして残ります。
意外な発見は、グレープフルーツ果皮油の光毒性リスク。夜間使用を推奨するなど、使い方の工夫が必要です。本質的な価値は、スカルプケアとエイジングケアの二刀流にあると言えるでしょう。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。