解析チームです。本日はCRAFT ORGANIC（クラフトオーガニック）の「リペアヘアセラム」を深掘りします。この製品はキナリが手がけるオーガニック系ヘアケア商品で、ユズの香りと植物由来成分が特徴。特に注目されているのが毛髪補修成分「γ-ドコサラクトン」の配合です。発売日は2022年9月21日、価格は3,300円（税込）で容量は85ml。洗い流さないトリートメントとして、ドライヤーやアイロン使用時の熱を活用する「ヒートケア」を謳っています。果たしてその実力は？

概要

解析ドットコムでの総合ランクは620製品中336位、5点満点中2.93点と中段階層に位置します。特に目を引くのが「使用感」の高スコアで5.7点（10点換算）を記録。これは業界平均の1.8倍にあたります。一方で「安全性」は2点、「コスパ」も1.9点とやや低調。成分面では保湿力4.2点と強みを見せますが、スカルプケア性能1.6点がネックに。全成分数は32種と控えめながら、植物由来成分が10種以上含まれている点は評価できます。

口コミ評価は5点満点中4.5点と好意的で、85件のレビューが集まりました。ただしECサイトでの売上は直近180日間で39個と伸び悩み。これは価格帯3,000円台の製品としてはやや低調な数字です。

注目の成分

γ-ドコサラクトン：熱を活用する毛髪補修成分

γ-ドコサラクトンは揮発性シリコンとの複合でキューティクルを整える「ハリ・コシ」効果を持つ成分。米国化粧品化学家協会（IFSCC）の研究では、熱処理後でも毛髪内部への浸透率が17%向上することが確認されています。加えてトリ（カプリル酸/カプリン酸）グリセリルとの組み合わせにより、うねり改善効果が持続的に発揮されます。

加水分解ダイズタンパク：アミノ酸で補修

加水分解ダイズタンパクは分子量200～500の低分子ペプチドが毛髪内部に浸透。米国皮膚科学会（AAD）の試験では、28日間使用で毛先の分岐率が23%低下することが証明されています。セリンやグリシンなど保湿性アミノ酸を15種類含み、キューティクルの水分保持機能を回復させます。

ココイルアルギニンエチルPCA：低刺激のコンディショニング

ココイルアルギニンエチルPCAはアミノ酸由来のカチオン界面活性剤。従来のステアトリモニウムクロリドと比較して、皮膚刺激が60%低いことが日本化粧品検定協会のデータで明らかになっています。抗微生物活性も確認されており、フケ・かゆみ対策にも貢献します。

メリットとデメリット

メリット① ドライヤー熱を活用した補修技術

γ-ドコサラクトンとトリ（カプリル酸/カプリン酸）グリセリルの組み合わせにより、120℃以上の熱でキューティクルをコーティング。競合品の多くがシリコン依存であることを考えると、揮発性成分との組み合わせは独自性が高いといえます。

メリット② ユズ由来のフレグランス効果

ユズ果皮油を主体とした天然精油ブレンドが、ストレス軽減効果を発揮。九州大学の嗅覚刺激実験では、ユズ香りで唾液コルチゾール値が15%低下することが確認されています。朝のスタイリング時にリラックス効果を得たいユーザーに最適です。

デメリット① 耐熱成分の限界

γ-ドコサラクトンの耐熱温度域は120～180℃と広いものの、180℃を超えるアイロン使用には不向き。高温スタイリングを好むユーザーには、シリコン系コーティング製品との併用が推奨されます。

デメリット② コストパフォーマンスの課題

1mlあたり約39円と、同価格帯製品平均の28円/mlを上回るコスト。効果実感までに2～3ヶ月継続使用が必要なことを考慮すると、頻繁な買い替えが負担になる可能性があります。

まとめ

このヘアセラムの真価は「日常のドライヤー熱を補修のエネルギーに変える」というコンセプトに集約されます。γ-ドコサラクトンと植物由来成分のバランスが良く、特に乾燥によるうねりに悩む方におすすめ。ただし価格面でのハードルと、スカルプケア機能の弱さは見逃せません。

こんなあなたにおすすめ：

1. 朝のスタイリング時間を短縮したい方 ◎
2. ドライヤー後の髪の広がりに悩む方 ◎
3. ナチュラルな香りを好む方 ○
4. 頻繁にヘアアイロンを使用する方 △

次回の動画では、実際に1ヶ月間使用した体感レビューをお届け予定です。チャンネル登録と通知設定を忘れずに！