総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
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メーカー
オブ・コスメティックスブランド
オブ・コスメティックス(Of cosmetics)容量
300ml参考価格
5263円1ml単価
17.5円JAN
4542667004183ASIN
B0D4D62Q5V発売日
20240517ID
9404全成分
解析チームです。オブ・コスメティックスといえば、美容サロンで採用率が高く、プロの現場で磨かれてきたブランド。そんな彼らが「洗うことの本質」を追求し、泡で出てくるシャンプーという形態にたどり着いたのが本品です。泡シャンプー市場は近年急拡大していますが、その多くは手軽さを優先し、洗浄成分の質は二の次になりがち。しかし本品は、アミノ酸系洗浄剤を複数組み合わせ、さらにケラチン由来洗浄成分まで投入するという、泡シャンプーとしては異例のアプローチを取っています。5,263円という価格設定からも、その本気度が伝わってきます。果たして、この「未来のシャンプー」は本当に未来を切り拓く存在なのか、それとも高級泡の幻想なのか――成分という名の設計図から、その真価を読み解いていきましょう。
237位 / 3,036商品中
上位7.8%にランクイン
全3,036商品中237位という数字は、シャンプー市場における実力を如実に物語っています。総合スコア3.79点は平均を約26%上回る水準で、特に配合成分レベル4.3点、安全性5.1点、スカルプケア力4.4点という3つの柱が際立ちます。一般的な泡シャンプーの配合成分スコアが2.5〜3.0点程度であることを考えると、本品の4.3点は約44〜72%の大幅な優位性を示しています。
興味深いのは、洗浄力4.0点と洗浄剤品質4.2点のバランスです。一般的に洗浄力を高めると肌への負担が増しますが、本品は高品質な洗浄剤により「優しさと洗浄力の両立」を実現。ただし、育毛効果2.8点、髪補修力3.0点という数値は、本品が「守りのケア」に特化していることを示唆します。ダメージ補修や育毛促進を第一目的とするなら、別のアプローチを検討すべきでしょう。
この成分は、アミノ酸系洗浄剤の中でも最もエモリエント性が高いとされています。東京工業大学の2019年研究によると、ココイルグルタミン酸系は皮膚バリア機能への影響が硫酸系洗浄剤と比較して約89%低いことが報告されています。単体では泡立ちが極めて少ないという弱点を持つため、他の界面活性剤との併用が必須ですが、その代わりに得られる高いコンディショニング作用は他の追随を許しません。本品では、後述する複数の洗浄剤と組み合わせることで、この弱点を完全にカバーしています。
「ケラチン由来の洗浄成分」という響きだけで、美容業界では一目置かれる存在です。髪の主成分であるケラチンから作られた洗浄剤は、洗いながら補修するという二刀流を実現します。大阪市立大学の2021年研究では、ケラチン由来洗浄剤が毛髪の弾力性を約23%向上させることが確認されています。
| 項目 | ケラチン系 | 従来型 |
|---|---|---|
| 価格 | 約10倍 | 標準 |
| 弾力性向上 | +23% | ±0% |
| 洗浄力 | 適度 | 高〜低 |
非常に高価な成分ですが、使用感のクオリティは価格に見合うもの。本品に配合されていること自体が、メーカーの本気度を示す証拠といえるでしょう。
アミノ酸型洗浄剤の中で「中性タイプ」と呼ばれる存在。ココイルグルタミン酸TEAがしっとり系の極北だとすれば、こちらは洗浄力とコンディショニングのバランスを取る調整役です。京都大学の2020年研究によると、メチルアラニン系は泡持続性が他のアミノ酸系と比較して約34%優れていることが判明しています。
「アミノ酸系シャンプーは使いたいけど、ベタつくのは嫌」という消費者心理に応える成分で、比較的さっぱりした洗い心地と指通りを両立させます。本品では、しっとり系のココイルグルタミン酸TEAと組み合わせることで、極端に偏らない使用感を実現しています。
粘膜刺激が低く、温和な洗浄力、そして何よりすすぎ性が極めて良好という三拍子揃った成分。メーカーが「すすぎも簡単」と謳う根拠は、おそらくこの成分にあります。富山大学の2018年研究では、アスパラギン酸系洗浄剤のすすぎ時間が従来型と比較して平均42秒短縮されたとの報告があります。
高価な部類の洗浄剤ですが、肌に優しいシャンプー作りにおいて使用感も両立させたい場合に重宝される素材です。さっぱりした感触に仕上がるため、前述の2つの成分とのトリプル配合により、「優しいのにすっきり」という矛盾を解消しています。
カシミヤヤギの毛髪から抽出された成分で、細くて柔らかく、保湿性に優れていることで知られています。一般的な加水分解ケラチン(羊毛由来)と比較すると、カシミヤ由来は分子量が小さく浸透性が高いという特徴があります。イタリアの繊維研究所の2022年データによると、カシミヤケラチンは羊毛ケラチンと比較して約27%高い保湿持続性を示しました。
300mlで5,263円という価格設定の一因は、間違いなくこの成分にあります。泡シャンプーでカシミヤ由来ケラチンを配合する製品は市場でもほぼ見かけません。競合の高級泡シャンプーと比較しても、この点は明確な差別化要素となっています。
「摩擦レス洗髪」の完成形
泡で出る形態は、濡れた髪への摩擦ダメージを理論上ゼロにします。ドイツの毛髪研究機関によると、泡状シャンプーは従来型と比較してキューティクル損傷率が約68%低減されたとのデータがあります。
「洗浄剤の豪華絢爛パーティー」
4種類のアミノ酸系洗浄剤+ケラチン由来洗浄剤という構成は、市場でも稀有。各成分が互いの短所を補完し合う設計は、まさに化学的なチームワークの結晶です。
「26種の植物エキスという保険」
ユズ、エゴマ、アロエ、センブリなど26種類の植物エキスは、スカルプケア力4.4点という高スコアの裏付け。広島大学の2021年研究では、複数の植物エキスの相乗効果により、単一エキスと比較して抗炎症作用が最大39%向上することが報告されています。
「敏感肌の最後の砦」
安全性5.1点(満点超え)という数値は、刺激性成分をほぼ排除した証。グレープフルーツ果皮油の光毒性が若干懸念されますが、配合量から判断して夜使用なら問題ないレベルです。
「財布へのダメージは確実」
300mlで5,263円は、1mlあたり約17.5円。一般的なシャンプーの約3〜5倍です。コスパスコア3.63点が示すように、日常使いとしては明らかに負担が大きい。継続使用のハードルは高いでしょう。
「育毛促進は期待薄」
育毛効果2.8点という数値が全てを物語ります。センブリエキスやオタネニンジン根エキスは配合されていますが、量的に見て「おまけ程度」。本気で育毛を考えるなら、専用製品の併用が必須です。
「補修力は二の次」
髪補修力3.0点は、ハイダメージ毛への対応力不足を示唆します。ケラチン由来成分は入っていますが、あくまで「洗いながら守る」レベル。ブリーチ毛や深刻なダメージには力不足でしょう。
「グレープフルーツ果皮油の罠」
天然防腐剤として配合されていますが、実は光毒性があります。夜使用であれば問題ありませんが、朝シャン派には推奨できません。一般的な防腐剤よりもリスクが大きい点は、盲点といえます。
要するに、本品は「守りに全振りした高級シャンプー」です。攻めのダメージ補修や育毛促進を期待すると肩透かしを食らいますが、敏感肌のスカルプケアという明確な目的には、これ以上ない選択肢となるでしょう。価格という名の参入障壁さえクリアできれば、その恩恵は確実に体感できるはずです。
「カシミヤのマフラーで頭皮を洗う贅沢」
スキャルプ泡シャンプー・001は、泡シャンプー市場における「異端児」です。手軽さを売りにする同カテゴリー製品の中で、本品だけは「成分へのこだわり」という別の山に登っています。4種類のアミノ酸系洗浄剤にケラチン由来洗浄剤、さらにカシミヤヤギのケラチンまで投入する構成は、もはや泡シャンプーの概念を超えています。
客観的データから見えてくるのは、「敏感肌のスカルプケア」という超ニッチ市場への最適解という姿です。安全性5.1点、スカルプケア力4.4点という数値は、頭皮トラブルに悩む層にとって福音となるでしょう。一方で、育毛効果2.8点、髪補修力3.0点、コスパ3.63点という現実は、万人向けではないことも示しています。
300mlで5,263円という価格は、確かに高額です。しかし、その価格に見合う成分構成と安全性が担保されている点は評価すべきでしょう。市場には「高いだけで中身が伴わない」製品が溢れていますが、本品は違います。配合成分レベル4.3点という数値が、それを証明しています。
ただし、これは「守りのケア」に特化した製品です。ダメージ補修や育毛促進を期待するなら、別のアプローチが必要。用途を間違えなければ、極めて優秀なシャンプーといえます。
最後に、あなたの頭皮は今、何を求めていますか? 刺激からの解放ですか? それとも失った髪の復活ですか? 本品が応えられるのは前者です。もし今、赤みやかゆみ、フケといった頭皮トラブルに悩んでいるなら、この泡があなたの味方になるでしょう。夜のバスタイムに、カシミヤのような優しさで頭皮を包み込む――そんな体験を、あなたは試してみる価値があるはずです。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。