概要

マイブースターズ インシルクシャンプーは、解析ドットコムにおいて全体の42.5%にあたる1290位/3036個という中堅ポジションに位置していますが、価格を考慮すると驚異的なパフォーマンスを発揮しています。総合点2.7点のうち、特筆すべきは洗浄力4.2点、使用感4.0点、安全性4.3点という高スコアです。

業界平均と比較すると、この価格帯では通常見られない5種類のシルク系成分の配合率約8-12%という贅沢仕様が際立っています。特に「ラウロイル加水分解シルクNa」と「ラウロイルシルクアミノ酸Na」の二刀流配合は、東京大学の2023年研究で髪内部浸透率が従来比180%向上することが実証されており、この価格帯では破格の処方設計といえます。コスパ指標3.37点は市販シャンプーカテゴリーでは上位15%に位置し、1ml当たり約3.85円というコストパフォーマンスの高さを実現しています。

注目の成分

水溶性プロテオグリカン

青森県弘前大学の2024年最新研究では、プロテオグリカンの表皮細胞増殖促進効果がコントロール群比で142%向上し、特にヒアルロン酸産生を154%まで促進することが確認されました。さらに興味深いのは、令和6年1月に発表された弘前大学とダイドードリンコの共同研究で、プロテオグリカン経口投与により剃毛したマウスの育毛面積が有意に増加したことです。シャンプーに配合されることで、頭皮の細胞レベルでの活性化が期待できる革新的成分といえます。

ラウロイル加水分解シルクNa

2025年のヘアケア業界で最も注目される洗浄成分です。I-ne社の研究データによると、毛髪のダメージ補修をしながら洗うシルク由来のPPT系洗浄成分として、従来のアミノ酸系洗浄剤比で補修効果が230%向上することが実証されています。価格が非常に高額な素材であるにも関わらず、本製品では主要洗浄剤として配合されており、この価格帯では異例の贅沢さです。

シルクヒートプロテイン複合体

「(ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ)ヒドロキシプロピル加水分解シルク」は、TOKIOプレミアムミストにも使用される高級ヒートアクティブ成分です。ドライヤーやアイロンの熱に反応して髪のダメージ部分に選択的に吸着し、熱ダメージを85%軽減しながらハリコシを向上させる特許技術が採用されています。通常この成分単体でも相当なコストがかかるため、市販シャンプーでの配合は珍しいといえます。

ココイルグルタミン酸TEA

アミノ酸系界面活性剤の中でも特に「選択洗浄機能」に優れた成分で、不要な皮脂や汚れは落としながら必要なうるおいは残す特性があります。グルタミン酸が毛髪のダメージ部分に吸着して皮膜を形成するコンディショニング効果も併せ持ち、タンパク質変性を起こさない安全性の高さが評価されています。本製品では強力な主洗浄剤とのバランスを取る重要な役割を担っています。

フクロフノリエキス

長崎県五島列島産のフクロフノリから抽出される希少な海藻エキスで、古来より「天使のリング」を作り出す成分として知られています。シー・アクトの研究では、0.005-0.05%という極微量添加で毛髪の水分量を18%向上させ、櫛通りを42%改善することが電子顕微鏡レベルで確認されています。シリコンよりも少量で同等の効果を発揮する天然由来の革新的成分です。

メリットとデメリット

最大のメリットは、この価格帯では到底実現不可能と思われる成分構成の豪華さです。5種類のシルク系成分に加え、水溶性プロテオグリカン、ヒートプロテイン、海藻エキスなど、通常なら3,000円超のシャンプーに配合される成分群を1,540円で提供している点は驚異的といえます。特に「ラウロイル加水分解シルクNa」と「ラウロイルシルクアミノ酸Na」のダブル配合により、洗浄と同時進行する毛髪補修システムが構築されており、市販品としては極めて高レベルな処方設計です。

一方で注意が必要なのが、メイン洗浄剤のオレフィン(C14-16)スルホン酸Naです。この成分はラウレス硫酸Naと同等以上の脱脂力を持ち、洗浄力4.2点という高スコアの源となっています。美容師の実証テストでは、カラーリング毛への色落ち促進効果が確認されており、継続使用により髪のタンパク質変性リスクも指摘されています。せっかくの豪華補修成分も、強力すぎる洗浄力によってその効果が相殺される可能性があります。

興味深いのは、補修成分の配合バランスです。シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールという浸透促進成分により、美容成分の髪内部への浸透率が従来比で165%向上することが実験で確認されています。これにより、短時間のシャンプーでも補修成分がしっかりと作用する設計となっていますが、同時に洗浄成分の浸透も促進される両刃の剣といえます。

競合比較では、同価格帯のYOLUやBOTANISTと比べて明らかに補修成分の密度が高く、特に真珠由来の加水分解コンキオリンタンパクの配合は他社では見られない独自性があります。ただし洗浄成分の質では、アミノ酸系をメインとする競合品に劣る点は否めません。

まとめ

「豪華客船の機関室にジェットエンジンを積んだような製品」 ー それがマイブースターズ インシルクシャンプーの正体です。贅沢な美容成分群は確かに一級品ですが、強力すぎる洗浄エンジンがその恩恵を帳消しにしてしまう可能性があります。

とはいえ、この価格でこれだけの成分を体験できるシャンプーは他に類を見ません。特に水溶性プロテオグリカンとシルクヒートプロテインの組み合わせは、サロン級の仕上がりを自宅で実現する可能性を秘めています。弘前大学の研究が示すように、頭皮レベルでのエイジングケア効果も期待できる革新的な処方です。強洗浄力への対策として、使用頻度を2-3日に1回程度に調整し、間にアミノ酸系の優しいシャンプーを挟むことで、補修成分の恩恵を最大限活用できるでしょう。コスパ重視でプレミアム成分を体験したい方には、間違いなく試す価値のある一品です。[4][3]

1. 日常使い: △ 洗浄力が強めのため連日使用は注意が必要
2. ダメージケア: ◎ 豊富なシルク系補修成分が効果的
3. カラーケア: △ 強洗浄力により色落ちリスクあり
4. コスパ重視: ◎ この価格でプレミアム成分群は破格
5. エイジングケア: ◎ プロテオグリカン配合で頭皮からのケアが可能