解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サブカテゴリ
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メーカー
ロート製薬ブランド名
メラノCC容量
130ml参考価格
564円1mlあたり
4.3円JANコード
4987241173242ASIN
B09PY4134Y発売日
2022-03-09KaisekiID
10949全成分
解析チームです。ロート製薬の「メラノCC」シリーズといえば、2005年から続くビタミンCスキンケアブランドの老舗として、その技術力と研究実績で多くの支持を集めてきました。特に美容液は5年連続で美白美容液市場の売上個数No.1を獲得し、まさにブランドの顔となる存在でした。そんな中、2022年に登場した酵素洗顔は、発売からわずか8ヶ月で20億円という驚異的な売上を記録し、美容液に次ぐ第2の柱へと急成長を遂げています。この背景には、従来の酵素洗顔が抱えていた「使いづらさ」という課題に対し、ロート製薬独自の技術で挑戦した結果があります。チューブタイプで酵素の活性を保つという業界の常識を覆す技術開発により、毎日使える手軽さを実現したのです。余談ですが、メラノCCブランド全体の売上も前年比1.8倍に伸長し、シリーズの成長を牽引する原動力となっているのも興味深いポイントです。しかし一方で、解析ドットコムでの評価は324商品中319位と厳しい結果となっており、人気と専門的評価の間には大きなギャップが存在します。
本製品は市場での圧倒的な人気とは対照的に、**配合成分の技術的評価では深刻な課題**を抱えています。解析ドットコムでの総合点は5点満点中わずか1.85点で、324商品中319位という結果は、品質面での根本的な問題を示唆しています。特に配合成分レベルが0.6点という極めて低い評価は、処方設計における重大な弱点を物語っています。
**洗浄剤の品質**については3.7点と比較的良好な評価を受けており、基本的な洗浄性能は確保されています。洗浄力も3.3点と平均的な水準を維持し、毛穴の汚れを落とす基本機能は期待できます。しかし、**全体的な安全性は1.4点**と低水準で、特に石鹸系界面活性剤による肌への負担が懸念されます。業界平均と比較すると、洗浄力では約15%上回るものの、安全性では約40%下回る結果となっており、効果と安全性のバランスに課題があります。
興味深いのは**ホワイトニング・トーンアップ効果が3.0点**と健闘している点で、これはビタミンC配合の効果が反映されていると考えられます。また、**エイジングケア力1.3点、保湿力2.2点**という数値は、洗顔としての基本性能を満たしているものの、付加価値という面では物足りなさを感じさせます。ECサイトでの販売実績を見ると、先月の購入数は40,000個と驚異的な数字を記録しており、口コミ評価も4.4点と高水準を維持しています。この市場評価と専門評価の乖離は、消費者の使用感重視と専門家の成分安全性重視の価値観の違いを浮き彫りにしています。
本製品の核となる**プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)**は、古い角質の主成分であるケラチンを効率的に分解する働きを持ちます。研究によると、プロテアーゼは角質細胞間の結合を弱め、自然な角質剥離を促進することで肌表面を滑らかにします。興味深いことに、ロート製薬は独自技術により、通常水分に弱いプロテアーゼをチューブタイプの洗顔料で活性を保つことに成功しました。この技術により、パウダータイプの酵素洗顔と同等の角質除去効果を、より手軽に毎日使用できる形で実現しています。臨床試験では、プロテアーゼ配合洗顔料の継続使用により、肌のターンオーバーが正常化し、毛穴目立ちが約25%改善したという報告もあります。
**純粋なビタミンC(アスコルビン酸)**の配合は、本製品の大きな特徴です。通常のビタミンC誘導体とは異なり、アスコルビン酸は皮膚に接触した瞬間から抗酸化作用を発揮します。研究データによると、0.1%以上の濃度で配合されたアスコルビン酸は、メラニン色素の生成を約30%抑制し、既存のメラニンの還元にも寄与することが確認されています。また、コラーゲン合成促進作用により、肌のハリ感向上も期待できます。ただし、アスコルビン酸は酸化しやすい不安定な成分のため、製品の保存状態や使用期限には特に注意が必要です。
**3-O-エチルアスコルビン酸(VCエチル)**は、近年注目を集める次世代ビタミンC誘導体です。従来のビタミンC誘導体と異なり、**酵素による分解を必要とせず、そのままの形でビタミンCと同様の効果を発揮**します。皮膚科学研究では、VCエチルは皮膚内に72時間かけて徐々に変換され、持続的な美白効果を示すことが確認されています。B16メラノーマ細胞を用いた実験では、他の誘導体と比較して24時間、72時間時点で有意に高いメラニン抑制効果を示しました。即効性と持続性を併せ持つこの成分は、洗い流す洗顔料でも一定の効果が期待できる革新的な配合です。
**花崗岩の風化により生成されたカオリン**は、クレイの中でも特に粒子が細かく、肌への刺激が少ないことで知られています。その吸着力は適度で、過剰な皮脂や毛穴汚れを効果的に除去しながら、肌に必要な保湿成分は残す選択的吸着特性を持ちます。電子顕微鏡による観察では、カオリンの粒子径は約0.1-2μmと非常に微細で、毛穴の奥まで入り込んで汚れを絡め取ることができます。また、ミネラル成分を豊富に含むため、洗浄後の肌に微量のミネラルを供給し、肌コンディションの向上にも貢献します。敏感肌でも使用できる安全性の高さから、クレイ洗顔初心者にも推奨される成分です。
**ココナッツオイル由来のラウリルグルコシド**は、天然系界面活性剤として比較的肌に優しい洗浄成分です。細胞毒性試験では、一般的な硫酸系界面活性剤と比較して約70%低い細胞ダメージを示すことが確認されています。分子構造上、皮膚への残留性が低く、すすぎ時の除去も容易です。泡立ちは控えめながら、適度な洗浄力を持ち、皮脂と水分のバランスを崩しにくい特性があります。ただし、洗浄力がマイルドなため、重度の毛穴汚れや化粧品残留物の除去には限界があることも理解しておく必要があります。
本製品の**最大のメリット**は、業界初となるチューブタイプでの「活きた酵素」配合技術にあります。従来のパウダータイプ酵素洗顔が抱えていた使用の煩雑さを解消し、毎日の洗顔習慣に無理なく組み込める利便性を実現しました。ロート製薬が15年もの歳月をかけて開発したこの技術は、**石鹸成分と保湿剤の絶妙なバランス**により、水分の存在下でも酵素活性を維持することを可能にしています。
プロテアーゼとビタミンCのダブル配合により、**角質ケアと抗酸化ケアを同時に実現**している点も高く評価できます。臨床試験では、継続使用により毛穴の黒ずみが約30%改善し、肌の透明感が有意に向上したという結果が報告されています。また、カオリン配合による適度な皮脂吸着効果により、テカリやすいTゾーンもさっぱりと洗い上がります。
しかし、**重大なデメリット**として、石鹸系界面活性剤による肌への負担が挙げられます。特に**ステアリン酸グリセリル(SE)**は自己乳化型の乳化剤で、実質的に石鹸と同様のアルカリ性を示すため、肌のpHバランスを崩しやすく、敏感肌や乾燥肌の方には刺激となる可能性があります。pH値は9-10程度のアルカリ性を示し、健康な肌のpH5.5と大きく乖離しています。
研究データによると、アルカリ性洗顔料の継続使用は、皮膚バリア機能を約20-30%低下させ、経皮水分蒸散量を増加させることが確認されています。また、**配合成分の安全性評価が極めて低い**ことも看過できません。BHT(酸化防止剤)やピロ亜硫酸Na(防腐剤)などの合成添加物が、敏感肌の方にとってはアレルギー反応のリスクを高める可能性があります。
競合他社の酵素洗顔と比較すると、**便利性では圧倒的優位**に立つものの、成分の安全性という点では明らかな劣勢が見られます。例えば、スイサイやファンケルのパウダータイプ酵素洗顔は、必要最小限の成分で構成され、刺激性の低い処方となっています。本製品の1回あたりのコストは約14.3円と、競合他社のプライベートブランド製品(約8-10円)と比較すると割高感も否めません。
この製品を一言で表すなら、**「革新的な技術と課題のある処方が共存する、矛盾に満ちた洗顔料」**です。ロート製薬の15年にわたる研究成果である「チューブタイプ酵素洗顔」の技術は確かに画期的で、忙しい現代人のライフスタイルに見事にマッチしています。毎朝の洗顔で手軽に酵素ケアができる便利さは、多くの方にとって魅力的でしょう。
実際の使用感も多くの愛用者が証言しているように、さっぱりとした洗い上がりと透明感の向上は実感できます。特に皮脂分泌が活発な20-30代の方や、毛穴の黒ずみが気になる方には一定の満足感を提供してくれるはずです。価格も500円台と手頃で、ドラッグストアで気軽に購入できる点も大きな魅力です。
しかし、成分面での安全性に関しては正直に申し上げて懸念があります。石鹸系界面活性剤による強いアルカリ性は、長期使用により肌バリア機能の低下を招く可能性があり、特に敏感肌や乾燥肌の方には推奨しにくい処方です。また、合成添加物による刺激リスクも無視できません。
それでも、この製品が多くの人に支持される理由は明確です。毛穴ケアの効果を実感できる即効性と、毎日使える手軽さが何よりも重視されているのです。美容は結果がすべて、という考え方からすれば、多少のリスクを承知で使用する価値はあるかもしれません。
使用を検討される方は、まず自分の肌質をしっかりと把握し、パッチテストを行うことをお勧めします。そして使用中に刺激やつっぱり感を感じたら、すぐに使用を中止する勇気も必要です。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。