解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サイズ (cm)
サブカテゴリ
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メーカー
LULUNA(ルルーナ)ブランド名
luluna容量
60ml参考価格
6050円1mlあたり
100.8円JANコード
4571502792077ASIN
B0BS255699発売日
20230111KaisekiID
9752全成分
解析チームです。今回も忖度なく、科学的根拠に基づいてバッサリと斬っていきますよ。さて、皆さんは「根本解決型スキンケア」という言葉を聞いて、何を思い浮かべますか?多くのブランドがこの甘美な響きを掲げますが、その実態は玉石混交。そんな中、LULUNAというブランドは「若々しい美肌は、十分な肌の水分量から生まれる」という、実にシンプルかつ本質的な哲学を打ち出しています。まるで、複雑な事件の真相を「犯人は最も単純な動機を持つ者だ」と喝破する名探偵のよう。今回取り上げる「エイジングケア リッチクリーム」は、その哲学の集大成とも言える製品です。62種類もの成分を詰め込んだこのクリームは、果たしてLULUNAが目指す「肌力」の向上を成し遂げる傑作なのか、それとも単なる成分の寄せ集めに過ぎないのか。我々はその処方箋の奥深くに隠された真実を、徹底的に解き明かしていきたいと思います。
結論から言うと、このクリームは「保湿に人生を賭けた、エイジングケアのスペシャリスト」と呼ぶべき逸品です。我々のデータベースにある672個のクリーム製品の中で総合ランク12位というのは、伊達ではありません。総合点は5点満点中3.31点と一見控えめに見えますが、これはある項目が足を引っ張っているだけで、中身は非常に尖った性能を持っています。
特筆すべきは、保湿力が5.1点と、5点満点を振り切る異常値を叩き出している点。これは業界平均を遥かに凌駕し、上位1.8%に食い込む驚異的な数値です。まさに「潤いの要塞」。また、エイジングケア力も4.2点(偏差値で言えば65以上)と非常に高く、年齢に応じたケアを求める層の期待にしっかりと応える設計です。成分レベルも4.0点と高評価で、処方へのこだわりが伺えます。一方で、ホワイトニング・トーンアップ性能は2.3点と平均以下。このクリームに求めるべきは、シミへの一点集中アプローチではなく、肌全体のコンディションを底上げし、結果としてハリと潤いに満ちた健やかな状態へ導くことであると、これらの数値が雄弁に物語っています。成分数が62個と非常に多いのも特徴で、これは様々な角度から肌悩みにアプローチしようという開発陣の熱意の表れでしょう。
62種類もの成分の中から、このクリームの個性を決定づけているスタープレイヤーを5つ厳選しました。これを見れば、ただの成分てんこ盛りクリームではないことが理解できるはずです。
通称VC-IP。これは水溶性のビタミンC誘導体と一線を画す、脂溶性のビタミンCです。水に溶けにくく油に馴染みやすい性質を持つため、皮膚のバリア機能を通過しやすく、角層への浸透性が非常に高いのが特徴。ある研究では、皮膚への塗布後48時間以上も抗酸化作用が持続したというデータもあります。これは、肌内部でじっくりと働き続け、コラーゲンの生成をサポートしたり、紫外線ダメージから肌を守ったりする能力が高いことを示唆しています。まさに、肌の中に滞在する頼れるボディガードです。
言わずと知れた「ラジカルスポンジ」。ビタミンCの数百倍とも言われる強力かつ持続的な抗酸化力で、肌老化の原因となる活性酸素を吸着・無害化します。面白いのはその持続性。一度活性酸素を捕まえても、その能力が失われにくいのです。紫外線によって発生する活性酸素に対して特に有効で、日中のダメージから肌を守る盾として、これ以上ないほど頼りになる成分と言えるでしょう。
これらは「上皮細胞成長因子(EGF)」や「線維芽細胞成長因子(FGF)」と呼ばれるペプチドで、肌のターンオーバー(新陳代謝)や、ハリの源であるコラーゲン・エラスチンの生成に深く関わっています。発見者がノーベル賞を受賞したことでも有名ですね。年齢と共に減少するこれらの成長因子を補うことで、肌本来の生まれ変わるサイクルをサポートし、内側から押し上げるようなハリ感を目指す「攻め」のエイジングケア成分です。
かつては1gで3000万円もした超高級成分。鮭の鼻軟骨から抽出され、ヒアルロン酸に匹敵、あるいはそれ以上とも言われる高い保水力が魅力です。しかし、その真価は保湿だけにあらず。なんと、先述のEGFと似た働き(EGF様作用)をすることも報告されているのです。つまり、潤いを抱え込むだけでなく、肌の再生リズムにもアプローチできる二刀流。保湿とエイジングケアの架け橋となる重要な成分です。
サッカロミセス/(パイナップル果汁/コラーゲン)発酵液を筆頭に、コメ、ハチミツ、プラセンタなど、多種多様な原料を発酵させたエキスがベースに配合されています。発酵プロセスを経ることで、原料に含まれる糖質やタンパク質がアミノ酸や有機酸といった、肌にとって有用な低分子の成分に分解されます。これにより、保湿効果や肌なじみが向上するだけでなく、例えばグルコノバクター/ハチミツ発酵液に含まれるグルコン酸のように、古い角質を穏やかに取り除くマイルドなピーリング効果も期待できます。これは、ゴワつきがちな年齢肌のターンオーバーを優しく後押しする、非常に理にかなったアプローチです。
さて、このクリームの真価を、他の製品とも比較しながら深掘りしていきましょう。
最大のメリットは、やはり「保湿力の要塞」とでも言うべき鉄壁の保湿設計です。これは、単にヒアルロン酸やコラーゲンを入れているレベルの話ではありません。まず、ベースに複数の発酵エキスを配置し、天然の保湿因子(NMF)に近いアミノ酸を豊富に供給。次に、プロテオグリカンが水分をがっちり抱え込み、さらに5種類ものセラミドが細胞間脂質を補強して水分の蒸発をブロック。仕上げにメドウフォーム油やスクワランといった質の良いオイルが蓋をする。この多層的な保湿システムこそが、保湿力評価5.1点という驚異的な数値を叩き出した源泉です。LULUNAの掲げる「肌力=水分量」という哲学が、見事に処方に落とし込まれています。
エイジングケアに関しても、そのアプローチは実に多角的。競合の多くが「抗酸化ならビタミンC」「ハリならレチノール」といった単一のエース成分に頼りがちな中、本製品は①抗酸化(フラーレン、VC-IP)、②細胞賦活(EGF、FGF)、③表情ジワケア(アセチルヘキサペプチド-8)という三方向からのアプローチを実現しています。これは、加齢という複雑な現象に対して、一つの武器で戦うのではなく、特性の異なる特殊部隊を同時に投入するようなもの。この網羅性の高さは、特定の悩みに特化した製品にはない大きな優位性です。余談ですが、アセチルヘキサペプチド-8は、神経伝達を司るタンパク質の働きを阻害することで、表情筋の緊張を和らげるというユニークな作用機序を持ち、「塗るボトックス」とも呼ばれます。もちろん効果はマイルドですが、未来のシワへの投資として非常に興味深い成分です。
一方で、率直に指摘すべき点もあります。それはプラセンタエキスの扱いです。複数種類のプラセンタ関連成分(しかもウマ由来など高価なものも)が配合されていますが、これらが外用でどれほどの効果を発揮するかは、学術的にはまだ議論の余地があります。様々な栄養素を含む、と言えば聞こえは良いですが、裏を返せば「何にでも効きそうだが、何に特化しているわけでもない」ということ。もちろん、発酵させたり加水分解したりと工夫は見られますが、これだけ多くの高機能成分がある中で、果たしてこのコストをプラセンタに割く必要があったのか、という点は少し疑問が残ります。もしかしたら、62という成分数を演出するための客寄せパンダ的な側面も否めないかもしれません。
また、概要でも触れた通り、ホワイトニング効果は期待薄です。VC-IPやアルブチンといった美白有効成分は含まれていますが、処方全体で見るとその優先順位は低いと言わざるを得ません。本気でシミ対策をしたいのであれば、より高濃度で美白成分を配合した専用の美容液などを併用するのが賢明でしょう。
LULUNAのエイジングケアリッチクリーム、いかがでしたでしょうか。これは単なる保湿クリームではありません。肌が自ら潤いを保つ「肌力」そのものを鍛え上げることを目指した、まさに「肌のパーソナルトレーナー」のような存在です。フラーレンやEGFといった最先端のサイエンスと、古来の知恵である発酵技術が見事に融合し、潤いの要塞を築き上げています。
もしあなたが、「最近、どんなクリームを使っても昼には乾燥を感じる」「目元や口元の小じわが気になり始めた」「エイジングケアを始めたいけど、何から手を付ければいいか分からない」…そんな「クリーム迷子」になっているのなら、この製品はあなたの悩みに終止符を打ってくれるかもしれません。確かに6,050円という価格は安くはありません。しかし、その多角的なアプローチと確かな保湿力を考えれば、あれこれ美容液を買い足すよりも、結果的に賢い投資になる可能性を秘めています。肌の土台から見直したい、そんな本気のあなたにこそ、試してみてほしい逸品です。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。