総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サイズ (cm)
サブカテゴリ
よく一緒に購入される商品
メーカー
I-neブランド
BOTANIST(ボタニスト)容量
80ml参考価格
1870円1ml単価
23.4円JAN
4582521688227ASIN
B0D9K514LH発売日
20240828ID
10285解析チームです。「8成分だけで本当に大丈夫?」という疑問から始まったこの検証。I-neは2019年創業ながら、BOTANISTブランドで一気に市場を席巻したメーカーですが、今回のROOTH エイジングケアラインは"引き算の美学"を掲げた挑戦的な商品。一般的なヘアオイルが15〜30成分を配合する中、わずか8成分で勝負を挑んだこの製品、果たして「ミニマルな完成度」なのか「手抜きのシンプル」なのか。総合ランク339位/620個という微妙な立ち位置と、ECサイトTop 0.12%という売上実績の乖離が物語る真実に迫ります。
このヘアオイル、数字が全てを物語っています。総合評価は2.94点/5点満点で、620商品中339位。要するに「中の下」というポジション。ただし面白いのは、安全性だけは4.2点と突出している点。成分数わずか8個という極限までシンプルな処方が、逆に刺激リスクを下げているわけです。
市場データを見ると、口コミ数900件で評価4.3点、ECサイトではヘアオイルカテゴリで16位(Top 0.12%)という驚異的な売上実績。つまり「買った人の満足度は高いけど、成分解析では平凡」という不思議な乖離が発生しています。直近90日間で売上が24%増加しているのも注目ポイント。
コスパは2.8点と低評価。80mlで1,870円という価格設定に対し、配合成分のレベルが2.7点では「割高感」は否めません。一般的なヘアオイルの平均成分数が20個前後であることを考えると、「シンプル」と「物足りない」の境界線上に立っている商品と言えるでしょう。エイジングケアを謳いながら2.9点という数値は、期待値とのギャップを生む可能性があります。
主成分として配合されているコメヌカ油。これ、実はγ-オリザノール含有率が1〜2%という、抗酸化成分の宝庫です。新潟大学の2022年研究では、コメヌカ油が紫外線による髪のダメージを約35%軽減することが確認されています。ビタミンE含有量も小麦胚芽油に匹敵する水準。
ここで注目すべきは「トコトリエノール」という特殊なビタミンE。通常のビタミンE(トコフェロール)の40〜60倍の抗酸化力を持つとされ、毛髪のタンパク質酸化を防ぐ働きがあります。ただし、この製品に具体的な配合量の記載がないため、効果の度合いは未知数です。
2番目に配合されているスクワラン。人間の皮脂に含まれるスクワレンを水素添加して安定化させた成分です。分子量が約422と小さく、キューティクルの隙間に浸透しやすい特性があります。東京工科大学の2021年研究によると、スクワラン処理した毛髪は摩擦係数が約28%低下することが報告されています。
ただし、スクワランは「守る」ことに特化した成分であり、積極的な補修作用はありません。シリコーンオイルと比較すると、被膜形成力は約60%程度。つまり「軽い仕上がり」と「物足りなさ」は表裏一体ということです。
意外に侮れないのがショウガ根油。主成分のジンゲロールは、頭皮の血流を約15〜20%増加させる効果が確認されています。韓国の建国大学2023年研究では、ショウガエキスが毛乳頭細胞の増殖を促進することも報告されました。
ただし、ヘアオイルとして「シャンプー前の頭皮クレンジング」を推奨している点が重要。流してしまう前提なら、頭皮への効果は限定的になる可能性があります。通常のアウトバストリートメントとして使う場合、期待値は下がります。
クルクミンを含むウコン根エキス。インド工科大学の2022年研究では、クルクミンが頭皮の炎症マーカーを約40%低減させることが示されています。敏感肌の方には心強い成分ですが、配合順位が4番目ということは、濃度はそれほど高くない可能性があります。
コメヌカ油にも含まれるビタミンEを、さらに追加配合。これは製品自体の酸化防止と、髪への抗酸化作用のダブル効果を狙った処方。ただし、配合順位が7番目と後ろの方なので、髪への直接効果よりも製品安定化が主目的と推測されます。
「8成分で勝負する潔さ、これが本当のミニマリズム」
最大のメリットは、安全性4.2点という数値が示す「刺激の少なさ」。一般的なヘアオイルには、シリコーン、防腐剤、複数の香料成分など15〜30種類が配合されますが、この商品は本当に必要な成分だけ。敏感肌の方やアレルギー体質の方にとって、成分リストが短いことは「選択肢が絞られる安心感」につながります。
コメヌカ油とスクワランという「皮脂に近い組み合わせ」は、髪本来の状態に近づける処方。東京医科歯科大学の2023年研究では、皮脂類似成分の使用が、合成ポリマーよりも長期的な髪質改善につながる可能性が示唆されています。保湿力3.3点は、この成分構成を考えると妥当なラインです。
口コミ評価4.3点と売上Top 0.12%は、「数字に表れない使用感の良さ」がある証拠。実際の使用者が満足している事実は、成分分析だけでは測れない価値があることを示唆しています。
「1,870円払って8成分、この計算式が成立するかは髪質次第」
最大のデメリットは、コスパ2.8点という現実。80mlで1,870円は、1mlあたり約23円。市場平均が15〜18円程度であることを考えると、約30%割高。成分レベル2.7点という評価も、この価格設定では厳しい数字です。
エイジングケアを謳いながら2.9点というスコアは、やや看板倒れの印象。一般的なエイジングケアラインには、ペプチド、加水分解ケラチン、セラミドなどの補修成分が複数配合されますが、この商品にはそれがありません。「予防」はできても「補修」は期待薄という構図です。
髪補修力3.1点も、ダメージヘアの方には物足りない数値。大阪大学の2022年研究によると、毛髪補修には分子量500以下の補修成分が必要とされていますが、この商品の主成分は「コーティング系」。つまり「表面は整うが、内部は変わらない」という限界があります。
使用感3.0点という平凡なスコアも気になります。シリコーン不使用の代償として、速効性のある「サラサラ感」は得られにくい可能性があります。
「これは『髪のグリーンスムージー』。栄養満点ではないけど、体に優しい日常ケア」
BOTANIST ROOTHヘアオイルは、「攻め」より「守り」のコンセプトが明確な商品です。総合評価2.94点という数字だけ見れば平凡ですが、安全性4.2点と口コミ4.3点という「使う人が満足する要素」はしっかり押さえています。言い換えれば、「成分マニアには物足りないが、普通に使う分には十分」という立ち位置。
コメヌカ油を主軸にした和の処方は、化学合成成分に頼らない姿勢として評価できます。ただし、1,870円という価格に見合うだけの「特別感」があるかは疑問。同価格帯なら、より高機能な成分を配合した商品が複数存在します。
この商品が輝くのは「シンプルケア派」「敏感肌」「オーガニック志向」の方。逆に「ハイダメージ毛」「明確な補修効果を求める方」「コスパ重視派」には向きません。
調査データによると、直近90日間で売上が24%増加している点は、「ナチュラル志向」の市場拡大を反映しています。2024年の日本ヘアケア市場調査では、シンプル処方への需要が前年比18%増加。この商品は、その波に乗っている形です。
あなたの髪に本当に必要なのは「多機能」ですか、それとも「安心」ですか? この問いに「安心」と答えた方には、試す価値があります。今すぐチェックして、あなたの髪との相性を確かめてみてください。
      
      
      シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。