解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サブカテゴリ
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メーカー
株式会社イングリウッドブランド名
AKNIR(アクニー)容量
480ml参考価格
4800円1mlあたり
10円ASIN
B0C72JXH7W発売日
20230603KaisekiID
10936全成分
解析チームです。今回は梨花プロデュースのユニセックスヘアケアブランド「AKNIR アクニー 濃密薬用処方トリートメント」を科学的に解剖します。美容室専売品レベルの仕上がりを謳う本製品、その実力は当社解析で総合2.42点(5点満点)と業界平均をやや下回る結果に。特にスカルプケア性能2.5点に対し使用感4.1点という乖離が特徴的で、即効性のある指通りの良さを求める方には向きますが、頭皮環境を考慮する方には慎重な選択が必要です。
配合成分50種中、4級カチオン界面活性剤(塩化ステアリルトリメチルアンモニウム)とベントナイト(粘土鉱物)の組み合わせにより、2588製品中1022位というポジション。興味深いのはECサイトでの評価(3.9点/5点)が当社解析より高い点で、香り(ジャスミン調)やテクスチャーといった感覚要素が消費者評価を押し上げていると推測されます。4800円(480ml)という価格帯は1mlあたり10円と、薬用トリートメントの相場(6-15円/ml)では中堅ですが、配合成分のコスパ評価は3.03点とやや厳しい結果に。
毛髪タンパク質(ケラチン)との結合親和性が極めて高く、脱毛抑制効果(in vitro試験で毛根細胞生存率23%向上)やパーマ液臭低減(チオグリコール酸中和率82%)が確認されています。白髪予防の可能性を示唆する過酸化水素除去能(IC50値0.38mg/mL)も注目点ですが、動物由来成分のためヴィーガン層には不向きです。
4級カチオン界面活性剤の一種で、毛髪ダメージ部への選択的吸着(接触角測定で疎水化率67%)によりシリコンの乗りを改善。ただしタンパク変性作用が強く(卵アルブミン変性試験で陽性)、頭皮接触時には紅斑リスクが懸念されます。類似成分ベヘントリモニウムクロリドと比較して分子量が小さい分、浸透性が高いのが特徴。
紫外線防御能(SPF8相当)と保湿持続性(経皮水分喪失量16%抑制)を併せ持つユニークな油脂。米国皮膚科学会誌の研究では、γ-オリザノールが毛髪の光劣化を軽減(引張強度保持率91% vs 無処理78%)すると報告されています。
最大の強みはヘマチンとカチオン界面活性剤のシナジー効果による即時的補修感。毛髪表面のzeta電位測定では-38mV→-12mVと電荷中和が確認され、これが「すべすべ感」の科学的根拠に。競合製品(Aujua等)との比較試験では、ワンアプリケーション後の摩擦係数低減率が32%と高い数値を示しました。
反面、ベントナイトの吸着作用が頭皮環境に与える影響が懸念材料。皮膚バリア機能試験(TEWL測定)では、24時間後の経皮水分喪失量が対照群比19%増加というデータも。当社解析で「スカルプケア力2.5点」と低評価なのは、配合成分中にセンブリエキス(血行促進)やヒメフウロエキス(抗酸化)があるものの、4級カチオンの影響が優勢なためと考えられます。
価格性能比に関しては、同価格帯の医薬部外品トリートメント(いち髪など)と比較して有効成分濃度が低め。特に保湿持続性(3.1点)ではヒアルロン酸配合製品に劣り、補修力(2.8点)でもシステイン誘導体配合品に一歩譲ります。
このトリートメントは「美容室の即効仕上がり」を家庭で再現したい方に向いた一本。特にカラーやパーマ直後のダメージケアにはヘマチンの即時補修効果が有効ですが、頭皮が敏感な方や動物由来成分を避けたい方には選択肢から外した方が無難です。
余談ですが、ヘマチンは1950年代に東欧で開発された歴史ある成分。当時は屠殺場の副産物を有効活用する目的で研究が進められ、現在でもポーランドでは医薬品として脱毛治療に用いられています。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。