ココイルアラニンNaの解析
さっぱりと洗えるアミノ酸系洗浄剤
ラウリン酸とアラニンからなるアミノ酸系のアニオン(陰イオン)界面活性剤です。アミノ酸型の洗浄剤としては洗浄力が高く、さっぱりとした仕上がりになるのが特徴です。
単体ではさほど起泡力はありませんが、弱酸性かで両性界面活性剤との組み合わせで優れた増粘作用を発揮します。=泡立ちが良くなります。
ミネラル分の多い硬水中でも、弱酸性下でも洗浄力、泡立ちが安定しているため非常に使いやすいタイプの洗浄剤といえます。
コンディショニング効果が高い
泡立ちと同様に、コンディショニング効果も他の成分との組み合わせで相乗効果を得ることができます。特に、カチオン化ポリマーと組み合わせることで優れた潤滑性を付与することが可能です。
透明性が高い
ラウロイルメチルアラニンタイプの洗浄剤の特徴として、透明仕上げがしやすいという面もあります。特に、 弱酸性下での泡立ち透明性を作りやすい界面活性剤なので、広く採用されています。
使用感の良さが日本人向き
肌に優しい弱酸性下で優れた特徴を発揮できるほか、べたつかずさっぱりした仕上がりが日本人の好みに合っていると言えます。アミノ酸系洗浄剤の弱点となりがちな粘度の低さも、両性界面活性剤との組み合わせで非常に優れた増粘作用を示すため快適さをコントロールしやすいという点で優れています。
洗浄力の高さと、コンディショニング効果、使用感の良さといった点で非常にバランスの取れた洗浄剤であると言っていいでしょう。
ラウロイルメチルアラニン系の注意点
基本的に優れた洗浄剤の一つですが、その洗浄力の高さ故に必要以上に脱脂力の高いシャンプーに使われているケースもあります。他の、脱脂力の高い洗浄剤とミックスして使われているケースですね。
また、そのような場合に加え pH が中性から弱アルカリ性に処方されているケースもあり、そうなるとかなりアミノ酸系洗浄剤としては脱脂力が過度になるパターンとなります。
ラウロイルメチルアラニン計が配合されているのに、なぜかシャバシャバした液状であったり、泡立ちが妙に低いといた場合はそのような処方がされている可能性がありますので、脱脂のし過ぎに注意が必要でしょう。
毒性は高くない
ある程度の粘膜刺激性はある洗浄剤の一つですが、皮膚刺激に関してはアニオン界面活性剤の中では低い方と言えます。しっかり洗い流せばほとんどの場合皮膚に問題をもたらすことはないでしょう。もちろん、目に入ったり飲んだりした場合はその限りではありませんが。
アニオン(陰イオン)界面活性剤の中では比較的さっぱり系で、バランスの取れた使いやすい素材です。