石けん。
それは、肌にやさしい、赤ちゃんにも安心、ということで知られています。
しかし、本当にそうでしょうか?
皮膚と石けんの性質を冷静に見てみれば、その答えが見えてきます。
下記に引用させていただいた記事も併せて御覧ください。
手洗い・手指消毒のなぜ・いつ・どうやって??
坂本史衣 | 聖路加国際病院 QIセンター感染管理室マネジャー
https://news.yahoo.co.jp/byline/sakamotofumie/20200902-00196212/
悪玉は、アルカリ性を好む
ものすごく簡単に要約すると、皮膚に良くないのは洗い過ぎとアルカリです。
皮膚には常在菌という、肌バリアを作るのに欠かせない菌が住んでいます。
皮膚は無菌状態では全く無防備であり、健康を保つことができません。
常在菌の中で肌バリアを作る、いわゆる役に立つヤツが善玉菌。
皮膚トラブルを起こすようなものを悪玉菌と呼ぶことにします。
簡単に言えば、弱酸性の状態なら善玉菌が大勢を占め、健康な状態を維持できます。
アルカリ性では逆に悪玉菌が増えやすくなり、肌トラブルを起こします。
また、洗浄のしすぎも善玉菌が一掃されることで肌バリアが消失し、長時間無防備な状態が続くため肌トラブルの原因となります。
石けんは最悪な条件を揃えている
上記のことを踏まえて、石けんの性質を見てみましょう。
石けんは、アルカリ性です。アルカリ性の洗浄剤です。
アルカリ性の洗浄剤でゴシゴシと手や体を洗うと、当然、肌表面がアルカリ性に傾きます。
前述したように、肌がアルカリ性になると増えるのは悪玉菌です。
肌バリアを生み出す善玉菌は勢力を弱め、肌がアルカリ中和能を発揮して弱酸性に戻すまで約8時間ほど悪玉菌が喜ぶ肌環境を提供してしまうのです。
これが毎日続いたら、どうなるかは分かりますよね。
不思議なことに、石けんは肌にやさしい、なんて言われていますが、決してそう言えない事がわかると思います。
引用記事では特に、手の洗いすぎや消毒のしすぎによるデメリットを解説されていますが、これは石けんにこそ特に言えることなのではないかと思います。
石けんというのは悪玉菌を増やすだけでなく、肌の天然保湿成分であるPCA-Naのような成分をラウリル硫酸ナトリウムよりも多く溶かし出す事もわかっています。
これも、アルカリ性であることから為せる業。
現代ではより欠点の少ない、肌にやさしい界面活性剤が数多く登場している中にあって、石けんというのは時代遅れの(といっては失礼だが)産物であると大袈裟に言ってしまっても良いのかな、と思います。
石けんの副作用
それでは最後に、石けんの副作用といえる点をまとめてみましょう。
- アルカリ性である
- 肌の悪玉菌を増やしてしまう。
- 肌の保湿成分を溶かし出す。
- アオコの原因になり、環境にも悪い。
- 水道水中のミネラル分と反応して石けんカスが生じる。
ざっとまとめるとこんな感じです。
中でもアルカリ性という点がもっとも欠点で、合成界面活性剤と言われて嫌われがちなラウリル硫酸ナトリウムやラウレス硫酸ナトリウムでさえ弱酸性に調整できる、という強みがありますから、石けんよりマシです。
ラウレス硫酸ナトリウムはさらに分子量が大きいので浸透せず、肌荒れや刺激を大幅に抑えられる点でメリットが大きいのです。
最近ではアミノ酸系やペプチド系、タンパク質系の洗浄剤まで登場してますので、ますます石けんの序列というのは本来ならかなり後退しているはずですよね。
しかし、今でも石けん信者の堅い信仰心によってその立場を確固たるものにしているのは、ある意味で涙ぐましい企業努力ともいえるかもしれません。
肌に良いかどうかは、企業努力も皆さんのイメージも関係無く考えれば、良くないことは確かなのですが。
増やしましょう、善玉菌の方を!